第9話 たった一文字が相手の印象をいちじるしく変えてしまう事もある。

              あらすじ


 成長したレシュトリアの攻撃は、俺のチ〇コを狙って、更に激しく強力になっている。

 隊長がまたレシュトリアに攻撃をするのだが、成長する前と違い、それは弾かれ、レシュトリアの攻撃が放たれた。

 隊長はそれを避けるのだが、何故かゆっくりと地面に降りて行く。

 それはレシュトリアが放った呪いだった。

 玉がキュンキュンする呪いをかけられ、玉がキュンキュンと痛み出したのだ。 それにより隊長は全くの無力になってしまう。

 隊長のモノまで狙いだすレシュトリアに、阻止しようと体当たりを仕掛けるのだが、レシュトリアを弾き飛ばす事もできず、俺にも呪いをかけられてしまう。

 蹲った俺は、地面に顔をつけると、凄くひんやりしている。

 このままでは全世界のチ〇コが危ないと、頑張ろうとしても動けない俺達。

 残っているのはフレデリッサだけだ、頑張れ!

 と心の中で思っていると、本当にフレデリッサが頑張り出したのだ。

 既に手を打っていたフレデリッサは、俺達三人以外の空間を冷やし、レシュトリアの足元を凍らせていた。

 それだけではなく湿度というものを限りなくゼロにすると、レシュトリアが苦しみだした。

 寒さにより震え、殆どの攻撃手段を失ったレシュトリアは、俺達に掴まって連行された…………


バール   (王国の兵士) レシュトリア(バールの娘と名乗る少女)

フレデリッサ(バールの恋人)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 レシュトリアを捕まえた俺達は、また暴れ出す前に頑丈な小さな部屋に閉じ込め、鎖でつないでしまっている。

 少し可哀想な気がするが、この子は男の敵なのだ。

 簡単に出してしまったら、その力で男達が使い物にならなくなる。


 隊長は上に報告に行って、俺達はその部屋の前に立って居る。


「さっきは助かりましたフレデリッサ。あんな凶悪な魔法もつかえたんだね。あの魔法を使えば俺にも勝てたかもしれないのに」


「先ほどの魔法は王国に来てから覚えた魔法ですもの。あの時には使えませんでしたわ。この王国に来てから私もそれなりに勉強したのですよ?」


 あの時とは、フレデリッサが短剣から解放されて、暴走して王国を滅ぼすとか言い出した時の事だ。

 その時は俺が戦って倒したのだが、それから何やかんやで今の関係になってしまっている。


「あ、立ちくらみが…………魔法を使い過ぎたせいでしょうか」


「おっと、大丈夫か?」


 ふら付いたフレデリッサを俺が支えるのだが、どうもこれはワザとやってるらしい。

 顔が部屋の向こうに向けられて、口の端をニヤッとして見せつけているのだ。

 

「パパに近づくなあああああああああああああ!」


 ドバ―ンとレシュトリアの口から光線が吐き出されるが、閉じ込めている部屋は、キメラ化した人物が暴れても壊れないように、とても頑丈につくられている。

 彼女の力が強くても、そう簡単には脱出できないはずである。


 暴れられるのも困るし、俺はフレデリッサから離れるとレシュトリアに話しかけた。


「レシュトリア、君は俺の子供だと言ったけど、本当に俺の子供なのかな? 俺には全く覚えがないのだけど。君のお母さんは誰なんだい?」


「パパ! まさか私達と暮らした時間を忘れたというの?! あんなに楽しく暮らしていたのに!」


 俺が一緒に暮らしていたって?

 実は人違いなんじゃないのだろうか?


「いやぁ、俺には一切そんな記憶はないんだけど、それ本当に俺だったのかな?」


「忘れる訳が無いわ! その形、色、ホクロの位置まで同じなんだから、絶対に間違い無いわ!」


 それはもしかして、俺のチ〇コの事を言っているのか?

 子供の前で出した覚えはない…………いや、レシュトリアの成長は物凄く早い。

 赤ん坊の時に見たのか?


 いやいや赤ん坊が居る前でチ〇コを出した覚えもないのだけど?


「ふむ、貴女の母親とやらは、もしかしたらあの大穴の下に居るのでしょうか?」


「たぶんその穴よ! 私達はその穴で一緒に暮らしていたんだから!」


「でしたら心当たりがあります。やはりこの娘はバールの子供なのでしょう。全く、この駄目男があんな暴走さえしなければ、こんな事にはならなかったものを! この、駄目男! クズ男! ゴミ男!」


「痛! ちょっと痛いって!」


 手加減なくバシバシと殴って来るフレデリッサ。

 暴走している時の記憶は今も思い出せないし、言われても分からないんだけど!


 それに穴って何?!

 俺知らないんだけど?!

 もしかしたら、暴走した時にその穴とやらに行ったのだろうか?


 だったらその穴にレシュトリアの母親が居るのだろう。

 一度その母親に会って…………いや会ってどうしろと?

 相手は魔物で、どう考えても上手く行かないし、殺し合いになっても可笑しくない。


 しかし気になる。

 俺は一体どんな奴とやってしまったんだ?

 凄く気になる。


 きっと物凄く可愛くて俺が気に入ったからしてしまったのだろう。

 たぶんきっとそうだ。

(注:彼は自分が暴走しただけと思い込んで、卑猥物体になっていた事を知りません)


「分かったレシュトリア、その母親に会いに行こうか。ただ、その人?に会ってもどうなるか分からない。もしかしたら戦うことになるかもしれない。それは覚悟しててもらうよ?」 


「大丈夫よ、ママに会えばきっと全部上手く行くわ! さあこんな女は置き去りにして帰りましょうパパ!」


「君をここから出すにしろ、色々と許可が要りそうだから、明日もう一度話し合おう。今日は一日反省しおいてくれないかな?」


「うん……分かったわパパ、その代わりちゃんと私を出してよね」


「ああ、出来る限り頑張るよ」


 俺はレシュトリアと別れて、王の元に向かっている。

 俺の隣にはフレデリッサも付いて来てくれていた。


 その穴に向かうのは良いんだが、彼女とその母親が大人しくしてくれる保障はない。

 母親と一緒になって、俺のチ〇コを切り落とそうと狙って来ると不味い。

 その辺りは気をつけないとならないだろう。


「…………貴方まさか、その魔物にまで手をだそうと言うんじゃないですわよね? 人の尊厳まで捨てると言うのなら、私がキッチリ抹殺してあげましょうか?」


「…………えっ? そ、そんな事はないよ。俺だって人間の方が好きだし、フレデリッサも愛しているから」


「も? も、とは、それは一体どういう意味でしょう? 他にも色々と愛している人が居るという意味でしょうか? 今直ぐ死を望むのですか、分かりました、ではお別れにしましょう!」


 額には青筋を立てて愛用の剣を引き抜いている。

 何度もこんなやり取りをしているが、答えを間違ったら本当に容赦なく斬り掛かって来るのだ。

 ここで茶化してはいけない。


「フレデリッサ を 愛しています!」


「ふん、分かれば良いのです。それでその母親とやらに会って、実際どうするのですか? 魔物というのは見つけ次第殲滅が基本なのでしょう?」


「友好的であるなら良いんだけど、攻撃的だと困るなぁ。一応俺の子とかいってるし、出来ればレシュトリアには悲しんで欲しくない。もうこれ以上増えない様に隔離して、二人仲良く暮らして欲しいかなぁ? それも上が許してくれるならだけど」


「ではまず、そのお許しを頂きましょうか」


 イモータル王の元へ到着した俺達は、彼女の事を伝える為に王に会いに行った。

 その経緯を説明するのだが、何故か怒られ、一人で決着をつけて来いと言われてしまった。

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