後編
そうして何日か過ぎた後、魔法使いはしばらく考え込みました。
「良く考えれば、魔法の惚れ薬を使って娘さんと両思いになろうとするのはどうかしてた。」
「娘さんの事が好きすぎて、何も考えずに惚れ薬を使おうとする事自体間違っていたかも。」
「こんな事なら、自分から想いを伝えればよかったよ。」
それから後、魔法使いは町の人から、「お菓子屋の娘さんが病気にかかってしまった」という知らせを受けました。
魔法使いは、彼女との恋を諦めかけていましたが、病気にかかった娘さんを放っておくわけにはいかず、急いでお菓子屋さんの家に向かいました。
早速、お菓子屋さんで娘さんの両親から話を聞くと、魔法使いは占いで薬草を選び、呪文を唱えながら薬を作りました。
その薬を娘さんに飲ませると、たちまちのうちに病気が治ったのです!
そして、いつものように魔法使いが町で薬を売ると、お菓子屋さんの家族がお礼をするために訪れました。
魔法使いは、後悔しないように娘さんに想いを告げました。
「実は、あなたの事が前から気になってたのです。もし良ければ付き合っていただけるでしょうか?」
娘さんは大いに喜びました。
「嬉しいです!実は私も前からあなたの事が好きでした。喜んでその誘いを受けますわ!」
こうして、魔法使いとお菓子屋さんの娘さんは両思いになりました。
やがて二人は愛し合うようになり、結婚して一緒に町で暮らし、いつまでも幸せに暮らしました。
昔むかしのお話です。
南の国の魔法使い Etsuko @witch
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