スタチュー

献上品の果物などいらないと、私は私を崇める者たちに言ってやりたい。

私がここにいるのは、私がこの場所が好きだからであって、諸君を助けるためなどではないのだ。

私がここにいることで村が守られていると信じているようだが、まったく迷惑なことこの上ない。

私は放っておいてほしいのだ。

いっそこんな、聖人を象った像などではなく、そこらに転がっている石に姿を変えられたら、私は私の思うがままの私でいられて、何者にも邪魔されない時を過ごせるのだがなあ。


(2018年10月24日 作詩)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る