第71話 リーダーシップ

日本は東西に分かれた。

しかし、昔のドイツや、今の朝鮮半島とは違うようだ。


昔の国鉄が、JRに別れたが、そんな感じらしい。


そんなことといってはなんだが、本来の目的だ。

アメリカへ来た本来の目的を・・・


「お兄ちゃん、お兄ちゃんをアメリカに来てもらったのは、

お兄ちゃんを試すためなの?」

「試す?はっきり言うね」

「うん。でも、今のお兄ちゃんなら、受け入れてくれるよね?」

僕は頷いた。


「私と初めて会った時の事覚えてる?」

「もちろん」

「じゃあ、2200年の地球も覚えているよね?」

「ああ」

かすみは続ける。


「あのまま進んでいたら、地球はあの状態になっていた」

「水だけの?」

かすみは、頷いた。


「あれ以来、お兄ちゃんには、いろいろしてもらったけど・・・」

「ああ」

「あれは全て、お兄ちゃんが本来取るべきだった選択とは違う。わかるよね?」

「ハハハ、振り回されたな」

かすみも、苦笑した。


「そのおかげで、未来は変わりかけているわ。私の未来は、何度も言うけど、

もう変えられない。

でも、今の時代の未来は、確実に変化を遂げている。」

かすみの時代の歴史でのこの時代は、悲惨だったらしいが・・・


「人間というのは、少しの変化でも、未来を変えらるんだ」

「よく言われるね」

「たとえ、ひとりの力は無理でも、大勢ならなんとかなる」

「それで、僕をアメリカに連れて来たのは?」

「あっ、ごめんね。脱線しすぎた」

かすみは、笑うが、どこかに影があった。


「お兄ちゃんの、人間性を試す為」

「人間性?」

「アニメというのは、大勢の人の共同作業。

自分勝手なことはできない。

そのためには、リーダーシップを取れる人がいないと」

どういうことだろう?

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