第52話 この国で

アメリカへ来てから、数週間が経った。

「しばらくは、この国に馴染んでください」

社長の命を受け、今はかすみとふたりで、馴染もうとがんばっている。


リンもサポートしてくれているので、助かっている。


来て思ったのは、やはり、カルチャーショック。

日本とアメリカでは、文化も言葉も違う。


海外から日本に来て、活躍している人をみて、改めて尊敬した。


今は、この国の言葉を覚えるのが大変だ。

もともと、英語は得意ではないが、この国にいる以上、

最低限は、覚えなくてはいけない。


でも、それ以上に苦労するのが、やはり生活習慣。

食べ物も違うし、法律も違う。


「お兄ちゃん、今日の食事だけど・・・」

「任せる」

「うん、でも太らないでね」

痛いところを疲れた。


僕は非力だが、たくましくなるべきだとは思う。

でも、それと太るのとは、違う。


「こんなことなら、もっと英語を勉強しておけばよかった」

後悔先に立たずだ・・・


でも、アメリカ人はフレンドリー。

すぐに隣人と仲良くなれた。


ホームパーティーとかには、招待してもらえる。


しかも、慣れは恐ろしい。

最近は、少しずつだが、英語がわかるようになった。


もちろん、イラストは描いている。

そして、だんだんとこの国に、溶け込む事が出来た。


かすみと、リンの、おかげだな。

「お兄ちゃんの、努力のたまものだよ」

かすみは言うが、恩返しはしないとな・・・


リンから連絡が行ったのか・・・

それから、間もなく会社からお呼びがかかった。

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