第13話 大切なもの

「かすみ」

「何?」

「これからは、どうすればいい?」

かすみに訪ねた。


「とりあえず、高校卒業までは、普段通りに生活して」

「普段通りに?」

「うん、但しイラストは、応募し続けて」

「賞に?」

「うん、そうすれば、卒業間際に知らせが来るから」

「知らせ?」

「うん。だから君は、大学へは行かずに、イラストの仕事をすることになるわ」

「そうなの?」

「まあ、最初はアシスタントみたいなものだけどね」

それだけでは、生活できないな・・・


「予言者みたいだけど、これは力なの?」

「ううん、力みたいな物だけど、これはおまけだから、含まれないよ」

「そうなの・・・」

後、3つの力は何だろう・・・


「まーくん、今日から毎日描いてね」

「何を?」

「イラスト」

「さすがに毎日は・・・」

「だめ。たゆむと勘が鈍るよ。毎日描きなさい」

「だから・・・」

「返事は?」

「はい、はい」

「返事は1回」

「はーーーーーーーーーーい」

「伸ばさない」

「はい」

「よろしい」

あのな・・・


「私の方が、お姉さんみたいだね」

笑顔は時として、怖い。


まあ、お姉さんの言う事を素直に聞こう。

確かに、夢を叶えるには、努力が必要だ。



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