第4話 ようこそ

水の中、いや、しょっぱさはあるので、海中でいいのか?

僕は、目を開けることはできなかった。

でも、確実に沈んでいるのはわかる。


水の中では、話せない。

これは、変わらないようだ。


「まーくん、着いたよ」

目を開けると、そこにはもう、ひとつの町であった。

見上げると屋根がある。

シェルター内で、間違いないようだ。


「かすみ、仕組みはどうなっているの?」

「君が、漫画やアニメで見た事あると思うけど、だいたいそんな感じだよ」

「広さはどのくらい?」

「あまり、大きくできないけど、四方10キロって、感じかな」

広いのか?狭いのか?


「いくつあるの?」

「全体だと、1万は超えてるね」

「それだけで、足りるの?」

「宇宙にもあるからね、それに・・・」

「それに?」

「君の時代にも、少子高齢化が問題になっていたけど、それが深刻でね・・・」

「うん」

「今、人類は、10億もいないんじゃないかな」

滅ぶのか・・・


シェルター内は、車も鉄道走っていない。

環境を優先しているのか・・・

環境ていうのも、変だけど・・・


町並みは、未来的なものではなかった。

かといって、江戸時代以前のような、古い町並みでもない。

昭和50年代といった感じか・・・


「まーくん、着いたよ」

ひとつの家、いや部屋といったほうがいだろう。

そこへ案内された。


自動ドアになっているらしい。

ここだけは、近代的だ。


「まーくん、ようこそ、我が家へ」

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