王都に行ってみよう
第41話
あれから2週間が経過した。どこからと聞かれれば。僕とサクが学校でも知り合いであったという事が発覚してからだ。それを知ったうえで僕らがこの2週間の間に何をしていたかと言えば。依然セルカンドに逗留していたのであった。
そんな僕に対して思う事があるのか酒場の一画で本を読む僕に依頼帰りのサクが話しかけてきた。
「ねぇ。コージィ?」
「んー」
僕は返事だけ返す。ああ、ここの解釈はこうかな?
「もうリアルでは2週間よ」
「んー……」
とりあえず返事を返しておく。ここは……パス別の所から訳す
「ウォレスでは既に一月以上が経過するわ」
「んー…………」
あ。この文法ならこっちはこうなるな……ようやく学術書も全部解読だ。
「真面目に聞いてるの! こっちを向きなさい! 本ばっかり見て!」
「んー……ひぎゃ!? いきなりなんだい?」
筆者作業をする僕の顔を無理やりあげる。彼女はサク。とある事件でいざこざこそあったがこのゲームの世界。テイマー・フェレット・オンラインにおいては『searcher』と称した二人だけだがチームを組み探索を共にする相棒たる存在だ。
「『なんだい?』じゃないわよ! いつまでセルカンドにいるのよ! あのナンパ男のしがらみもなくなったのにいつまで滞在してるつもり! 世界を旅するんじゃなかったの!」
「ああ。その事かい?」
「その事って。もう2週間よ! 2週間! 私の剣術スキルも回避スキルもとっくに30まで上がり切ってるの! いつ出発するのよ!」
「あ、そうなの。じゃあ。えっと今日は金曜日か。もう来週は5月かぁ。いやーまったく時が過ぎるのは早いねぇ。十分に成長したってんなら。山道も渡れるだろうし。ぼちぼち行こうか。目指すは王都。この時期なら……GWのご予定は?」
「連休は最初の日だけ友達と遊びに行くからその日以外だったら平気よ」
「じゃあ。明日の土曜日から出発して連休中に王都につくよう頑張ってみようか」
「ようやくなのね。何を基準にしてたのよ。コージィ」
「山道はスキル30以上必要って言うから。ここで上げておけば後が楽だろ。後はいい加減に魔導書と学術書を処理したかったしね。」
「……そういうのもちゃんと口に出しなさいよ」
「あ……ごめん」
報連相は大事。忘れないようにだな。
「はぁ……私はもうログアウトするわ。また明日の朝に合流しましょ」
「わかったよ。それじゃまた明日」
サクは呆れながらもまた明日会う約束をしてログアウトしていく。
さてと僕も今のうちに準備をしておかないとな。
といっても荷物の方はテントもあるしキャンプ道具も持ってる。
新たに地図を描く道具とメモ用のノートなんかを購入しておくだけだろう。
サファードまではまぁ。僕もサクも楽勝だろう。問題は山道だ何が待ち受けているかを姉に聞いてみようとしたら。自分の力でなんとかしてみろと言われた。
攻略サイトを見てもいいが癪なので自分でやってやろうじゃあないか。
そのためのスキルは十二分に学んだ。新しい魔法が増えたのは育てるのに苦労する以外はとてもいい事だ。学術書から手に入れれたスキルも3つほどある。
一つめは考古学という物。探索者は古い建物などを調べる事もあるそれを考えれば十分に有用なスキルだと思う。
二つめは博物学。旅をする上で自然もとい動植物に関わることは相対的に多くなるそういったものに対して調べる際の一助になってくれるだろう。これも有用なはず
最後の3つめは暗号という代物。どういうスキルだろうか? 暗号化された言語や書物を読み解くことが可能なのだろうか? 今の所役に立つか怪しい代物だ
ここまで長くなってしまったが何が待ち受けてるか分からないが目指せ王都!
【プレイヤー名】
コージィ
【ステータス】
HP:860
MP:2430
筋力:106
生命:86
器用:131
敏捷:239
知性:317
精神:243
魅力:17
幸運:10
【習得スキル】
風魔法30/治癒魔法18/光魔法5/毒魔法1/音魔法1
回避15/開錠10/筆写9/走行17/筋肉5/体術6
瞑想10/隠密25/写生10/観察13/盾術10/撮影10
考古学1/博物学1/暗号1/礼儀3
【特殊スキル】
契約と使役の力:☆ 帰還魔法:☆
【契約した魔物】
カーレッジ(ゴーレム)
【主な装備/アイテム/お宝】
武器:樫の杖
防具:マジックベスト/ボロボロのマント/レザーブーツ/ブロンズバックラー
装飾品:ビル・カーターのコントラクトリング
アイテム:ガスランタン&オイル/机&椅子(折り畳み式)/テント/望遠鏡
筆記用具&ノート
お宝:ベンガルトラ素材/オオカマキリ素材/筆写した魔術書*3/筆写した学術書*3
G:1万くらい
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