第25話
森から久々の街への帰還となるが今の僕の姿に町の住民たちは驚いていた
それもそのはず、今の僕の姿はきっと自分で思ったよりも酷いものだろう。
リアルではおよそ一週間およそ七日だが、この世界では一日に6日が経過する。
そして、僕はその間、一人で探索しているのをいい事にタオルで体を拭く事もしていなければ、服を着替えたとかもない。おまけに先の戦闘でおもいきり魔物の体液を浴びている、その結果は街の住民が軽く引いているレベルの悪臭だ。
もはや歩く汚物状態である、早く風呂に入った方が身のためだ。
時刻はまだ昼であったが、宿に入りすぐに風呂に入れと言われた、当然だな。
風呂に入った後、探索で食いきれなかった牛丼を食べる、ウォレス時間で16時。
後ウォレスでは6時間ほどしたら、おしまいにしよう、メニューウィンドウからアラーム機能で6時間後を設定、今度は怒られないようにというか泣かさないように早めにログアウトするためににだ、まずやることはアイテムの売却。売れそうなものは片っ端から売ってしまう、そうして売り払って手に入った金額は3万ほどだ。
正直に言えば廃村で手に入った物よりも途中の探索で手に入れたものの合計の方が儲かった、まぁ、今回の最大のお宝はカーレッジとの友情だ。手元にはいくつか使えないか残している食材アイテム、素材アイテムとなっている物、ベンガルトラとオオカマキリからの戦利品、そしてぼろの本と魔導書と学術書を残しておいた。
ぼろの本は、まぁ、ぶっちゃけ売れなかったので残ってしまったが正解だ。
そして残る時間はギリギリまで本を読み解き、読むことにする。結果は1冊だけ未解読の魔導書を読み解くことに成功、これで残るは魔導書2冊、学術書3冊だ。
残り時間が差し迫っている状況で、解読された本をさっそく使用してみる。
どちらも新しい魔法を習得する結果となった、これで戦闘のバリエーションが増えるという物だ、さっそく、スキルを確認するべく、開く、覚えたのは「毒魔法」と「光魔法」一つは初期で習得できない魔法だ、これは当たりなのでは?
どんな魔法なのかは今後使ってからのお楽しみとして、今日はここら辺で終わりにしよう、先ほどアラームが鳴ったのだ、ログアウトをして母の手伝いでもしよう。
◇
「ふぅ、今日はここまで、とても有意義な時間を過ごせたな」
リアルギアを外して、独り言ちる、ちょっといろいろあって疲れた。
一階へ下りれば、母はテレビを見ていた、録画していたのだろう某びずりーであどべんちゃーな漫画のアニメ版であった、姉の影響で母はこれを気に入り、我が家のリビングにはそのアニメの漫画版が揃っていたりしている。たまに僕も読む。
「母さん、何か手伝う事はないかな?買い物とか」
母に話しかければ、今日の夕飯のおかずを買ってきて欲しいとの事。
献立は任せると財布が渡される、ふむ、ならば今日の夕飯は魚にしてもらおう。
僕は魚料理が好きなんだ、魚屋で美味しい物を選んでもらおう。
その日の夜は僕が買ってきた魚が出される、魚屋に今月が旬の活きのいい魚を選んでもらったんだ、不味いわけがない、食べ終われば、今日は早めに寝るために、風呂に入り歯を磨き、さっさと布団にもぐってしまう。
明日からは春休みが終わり、とうとう学校生活が始まる。
新しい通学路、環境、友人、教師、勉強いろいろと忙しくなるだろう。
そうだ、折角だし今やってるゲームをしてる人がいないか探してみよう。
そして一緒にゲームをしようと誘ってできればいいな。
そんなふうに、新しく始まる生活に少し心躍らせ、眠りにつくのだった。
【プレイヤー名】
コージィ
【ステータス】
HP:860
MP:1920
筋力:73
生命:86
器用:131
敏捷:213
知性:268
精神:192
魅力:10
幸運:10
【習得スキル】
風魔法30/治癒魔法14/光魔法1/毒魔法1
回避15/開錠10/筆写9/走行16/筋肉5/瞑想10/隠密25
写生10/観察13/盾術10/撮影10
【特殊スキル】
契約と使役の力:☆ 帰還魔法:☆
【契約した魔物】
カーレッジ(ゴーレム)
【主な装備/アイテム/お宝】
武器:樫の杖
防具:レザープレート/レザーマント/レザーブーツ
装飾品:ビル・カーターのコントラクトリング
アイテム:ガスランタン/机&椅子(折り畳み式)/テントの残骸
お宝:ベンガルトラ素材/オオカマキリ素材/魔術書*2/学術書*3
G:3万くらい
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