現実

雨の音、どこからか聞こえる声。おれは目をさました。おれは病室にいた。やはりこの信じがたい現実は、現実と化してしまった。幸い、おれを襲った強盗は、もう取り押さえられたらしい。だがおれは、ある違和感を覚えた。それは、どうやらおれは、記憶がなかったのだ、それも事件に関する記憶が、全てなくなっていた。おれは、体を少し起こし、立ち上がろうとした。だが、現実は現実だった。当然、おれは両足を失っていた。痛みはないが、謎の違和感を覚えた。おれは冷静になり、絶望した。そして泣き叫んだ。

少し落ち着き、時計を見ると、もう昼の3時を示していた。すると、部屋に誰かが入ってきた。それは、おれの友人のようだった。どうやら大学の講義が終わってからとんできたらしい。おれは退屈していたので、来てくれるのは大いにありがたい。大体一時間くらい話して、「また来る」といって友人は帰った。

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