洋服ダンスとは
家具を運び込み、それぞれの部屋に設置していく。
俺の部屋が比較的一番大きいのでセッティングのしようもあるが、他はあまり大きくもないので似たような構図になっていく。
メイドたちに至っては洋服ダンスの中身もメイド服、もしくは謎のコスプレで埋まっていくので本当に似ている。
うん。
「これは?」
「ナース服ですね」
「これは?」
「まだ着たことはありませんが、セーラー服というものらしいです」
ふむ。
日本だと、
どこから仕入れてくるんだろうね。
「どこかにオリジナリティを求めないのか?」
「メイドの自室にオリジナリティは必要ございません。そもそも、寝る時くらいしか使用しないのですから」
家事とかでリビングにいる時間の方が長いってことか。
「なら、それこそリビングとかは自分たちが過ごしやすいようにしてくれていいからな?」
「しかし、ここはご主人様のお住まいですので……」
「お前らも住んでるだろ。共同なんだから、家事をしてくれるお前らの方が優先まである。頼むから、自分たちが過ごしやすいようにしてくれ」
家のレイアウトにこだわりがない以上、家事をこなしてくれるメイドたちが過ごしやすいようにするのが一番だろう。
それが最も俺の生活がしやすいようになるだろうからな。
「では、気付いたことがありましたら言わせていただくようにいたします」
「そうだな」
一応確認を取った方がいいだろうしな。
「で、リオン」
「うー……」
ベッドが大きすぎてレイアウトに苦労している。
「やっぱり他のにしといた方が良かったんじゃないのか?」
「やだ! これがいいのー!」
一応、俺もこれは言っておいたのだ。
狭いぞってことだけは。
しかし、これだと言って聞かなかったのだ。
「実質、これはリブレからのプレゼントなんだよー!?」
「いや、だから他のをプレゼントってことにすれば……」
「それじゃダメなんだよー!」
両手をグーにしてブンブンと振るリオン。
そんなにですか。
わからん。
けっこうスペースは制限されるんだけど、本当にいいのか?
本当にベッドと洋服ダンスを置いたらほぼスペースがなくなるんだが。
どうにかすると言うリオンを置いてリビングで落ち着く。
「ふぅー……」
ほうじ茶が美味しいな。
メイドが淹れるお茶と言えば紅茶のイメージが強いが、急須でお茶を淹れるメイドというのは初めて見た。
なんかな、うん。
別にマッチングはしてないんだけども。
それはそれで絵になるというか。
結論。
結局、顔。
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