実は成長してました
「リブレさん、だいじょうぶ……?」
「とりあえず今のところは体に異変はないな……」
ハンネが去った後、俺はいきなり死にはしないかとビクビクしていた。
てかこれで治らなかったらハンネ訴えるぞ。
治っても無理やりされたってとこから勝てそうだけどな!
「まぁ、主よ。そう過剰に心配するでない。主も強くなっておるんじゃから、いざとなればそう時間がなくともなんとかできるじゃろう」
「そうは言ってもさ、ステータス的にはなんの変化もないだろ?」
「? 何を言っておるのじゃ? レベルなら上がっておるぞ?」
マジで!? ダンジョン内では1つも変化なかったじゃん!
「え、レベルいくつになってる!?」
「む、えーと、48じゃな」
めちゃくちゃあがってるー!?
なに!? ボスだけでそんなに上がったの?
自分の成長にしばらく感動に浸った後、よくよく考えたらダンジョン内ではレベルの変動がないのではないかということに辿り着いた。
時々あるよな……。そういう一々戻らなきゃいけない
てことは普通、何回かに分けて攻略するもんだったってことだよな?
やっぱ
レベル上がったから許してやろうかと思ってたんだが、やっぱ許さん。
とりあえず落ち着いてなんもやることがないのでオーシリアやプリンセと話す。
「
「そうだね……。抗おうとかいう人はいないんじゃないかな……」
「昔はおったがな。負けに負けて誰も挑まんくなったのう。
なにせ、文字通り『格』が違う。主が昨晩倒したボスが
冒険者が束になって辿り着けなかったダンジョンのボス。それより遥かに強いと言えば、どれだけ無謀なことかわかるじゃろう」
うーん。正しく昔話の鬼とかと戦わされる感じかな。
マジで想像もつかん。
「そういえばプリンセはこの3週間なにかあったか?」
「うーんと、お城に行ったり、街を歩いてたりしてたよ。みんな優しかった」
それはそうだろう。猫耳(虎だけど)美幼女の魅力は絶対なのだ。
「あ、でも、変な男の人たちに話しかけられたことがあって……」
なにぃ!?
「でもキラさんに『リブレ君以外であんな顔してる人に会ったら全力で逃げてね?』って言われてたから。逃げたら、誰も追いつけなかったよ?」
しかし、まぁいいアドバイスだったと言っておこう。
結果的にプリンセが逃げられてるわけだし。
しかし、俺は
目つき悪いのは自他ともに認めているところだが、だいぶショックだな……。
そんなことを話して日がな一日を過ごし、翌日。
「動ける……」
ハンネの薬のおかげかあんなに酷かった筋肉痛も一応回復した。
不安要素は大きいが、動けることには変わりはない。
「よし、城に行くか」
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