ローランドの妹 王子殿下目線
色とりどりの薔薇の裏側に真っ白な薔薇の花が
シルバーブルーのストレートの
友人であるローランドの妹だと気がつくまでに数秒を要した。
彼女は俺を無視して
記録用魔道具だと
池を記録するのかと最初は思った。
彼女は俺にシーっと人差し指を口に当てて
まあ、黙るが野鳥でも観察するつもりか?
「あれは
「はい。私の
いつの間にかラモールがローランドの妹と婚約していた事実に驚いた。
俺は友人ではあるがラモールが苦手だ。
頭が悪すぎて会話にならない時があるからだ。
ローランドは頭がよすぎて
そんな頭のいいローランドが、ラモールなんかを大事な妹の婚約者にするなんて
しかも、記録している光景を見れば
それなのに彼女はいたって冷静で、ラモールがいなくなると無礼を
常識もちゃんとあるようだ。
俺に対して
さらには本当にうっかりといった感じに舌打ちをする。
舌打ちをしてしまった時の彼女の驚いた顔は、なんだか
綺麗な女性なのに可愛さまで持っているなんてローランドが大事にするのも
彼女との会話を続けるために二人の記録を
未来が解ると。……で、予言書と言って出してきたのは見慣れない題名の
ふざけているのかと思ったが、いいからさっきの場面だけでも読めと言われて目を通すと、確かに先ほどと同じような場面が描かれていた。
これが本当に予言書だというのか?
彼女は信じなくてもいいと言うが一応信じることにした。
それなのに彼女は、俺を自分の人生において重要な人物ではないと言いはなった。
よくよく聞けば、俺は雲の上の存在だから実害がないと言う。
その話を聞いて自分が彼女の人生に必要ではないと言われたような気がして
だから、無理やり友人になる約束を取りつけたのだ。
彼女が損得で友人を選ぶなら、実害よりも得のある存在だと思わせればいいわけだ。
彼女の兄であるローランドは、少し
性格は神経質で腹黒、『利益』という言葉が好きで妹を
学園内に設置された王子専用の
「あの子と友人に?」
「お前の妹は
「そうでしょうか? 面白いのではなくあの子は美しく
ローランドはゆっくりと眼鏡の鼻当て部分を中指で
「まさか、ラモールと婚約しているとはな」
「…………あの子は頭がよすぎるんですよ」
ローランドは手にした書類を
「ラモールの家は
ローランドは泣くんじゃないかと心配になるほど
「利益が出るならこの婚約を受けるとあの子が言い出した時は心臓が潰れるかと思うほどショックでした」
彼女の顔が
冷たく見られそうな美しい顔に似合わないヘニャリと気の
「ラモールに何か問題があれば直ぐさまこの婚約を
「ああ、だから記録していたのか」
「はぁ?」
俺はローランドに池の
ローランドの顔色はこの世の終わりと言いたげなほどに真っ青だ。
妹が傷ついたと思ったのだろう。
「い、妹はどんな様子でしたか?」
「ああ……なんていうか…………」
「元気そうだったぞ」
俺は、
「……
妹を溺愛しているローランドならその結論にいたるのは
「待て待て、お前の妹はラモールの思い通りにならないように材料を集めていると言っていた。だからお前も妹の思う通りにさせてやれ! 妹に
ローランドは頭を
「僕は妹の幸せを一番に考えているのに~」
知ってはいたが、それだけ妹が大切なのだろう。
「ローランドの妹、美人な上に可愛いとこもあるもんな」
「……手を出したら殿下であろうと
「ラモールには婚約まで許したのにか?」
ローランドは悔しそうに叫んだ。
「あの子が
ローランドのシスコンぶりに思わず笑ってしまったが仕方ないと思ったのは言うまでもない。
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