第3話 魔女と少女
「ようやく話が通じるようになったね。」
魔女は何か誇ったかのように話しかける。
俺は突然人間の言葉、それも日本語が飛び出して頭の処理が追いつかない。
「男の人起きた?」
さきほど俺をさすって魔女を呼んだと思われるロングヘアーの少女が戻ってきた。
俺は2人をボーっと見つめていた。
「とりあえず体は健康そう。異常もないみたいだね。」
魔女は安心した顔で呟く。
「あなたたちは何者なのですか?」
俺は2人に問いかけた。
すると魔女は
「まず自分から名を名乗りなさい」
といってくる。
「俺は…誰だっけ」
思い出せない。確かに前いた世界のことは覚えている。首をつって意識が飛んだことも、この世界に来て魔女に首を絞められたことも。でも名前などは記憶のどこかに飛んでしまい出てこないのだ。すると沈黙が長すぎたのか魔女は、
「この魔法、10分ぐらいしか持たないから後2分で切れるから急いで紹介するわ。私はクルム。この町で魔女をやっているものだ。隣にいるのはサクラ。ちょっと居候してもらっているこの家の娘だ。疲れたのでまた呼ぶから…」
ここで魔法が切れたらしく2人の言葉はまたわからなくなってしまった。
クルムとサクラは呼ばれたらしく、俺のいる部屋から去っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます