第18話 秘密の花園
星子は美濃の隣でご機嫌だった。
「穴だ。穴を突け。どんなセキュリティにも必ず穴がある」
また妄想に浸っている。
こいつが妄想に浸っているのは機嫌がいい証拠だ。
しかし、女子会でそのセリフはどうだろうか。
穴を突くとか……。
「あら星子ちゃん。ダ・イ・タ・ンね」
美濃は喜んでいるじゃないか。大人はそこを注意して欲しい。
食後のコーヒーを飲みながら美濃は話し始める。
「何の用かしら?」
本題に入った。
「私が何に気を付けたら良いのか教えてください」
「あら、知子ちゃんは聡い娘だと思っていたけど、鈍感ちゃんだったのね」
「意味が分かりません」
「そう。難しかったかしら。一つは三谷よ」
三谷が何を?
あの人は妙な風体だが生徒に危害を加えるようなことはないはずだ。
「もう一つは星子ちゃん」
星子?
このぼんやり妄想おっぱい娘が何をしたのか?
さっぱりわからない。
「わからないみたいね。教えてあげるからよく聞きなさい」
美濃の顔を注視する三人の女子生徒。
どんな秘密が隠されているというのか。
私の鼓動は高鳴り、両手にはベッタリと手汗を書いていた。
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