第4話 恋をしようって……
その晩、私は、ジョエル様から恋をしませんか?の言葉に戸惑っていた。
異世界人でも気にしない。とても素敵な方だと思う。
今まで好きに成った事はあるけれど、付き合った経験が無い。
自分から好きです。と、告白した事も無い。引っ込み思案でも無い。
ただ、見てるだけで幸せだった記憶がある。うーん……私って本当に恋をしていたのかしら……こんな恋をわかっているのか、わからないのかを考えている私と恋⁉︎
ジョエル様は恋をした事はあるのかしら?あぁ、王子様だから政略結婚で一般の人のように恋愛は難しいのか……だから私と?やだ、私ったら良くない考え方だわ……
難しく考えないで、素直に受け止めればいいのよね。
この国の恋愛事情ってどんな感じなのだろう……男性と女性の役割りが私の世界とは違うみたいだから、女性からのアプローチが多いんだろうか?捕まった時に思ったけど、女性が男性っぽい感じがしたのよね。男性が子育てするって言ってたから……
あぁ……こういう事かも、キャーあの人かっこいい!を男性が女性に向けて言うんだろう。と、いう事は⁉︎女性イケメンがいるって事⁉︎確かに……私の世界にもかっこいい女性はいたけれど……男性にモテモテは美人か可愛い子だと思う。この世界でも基準は同じなのかしら?明日、ミラさんに聞いてみよう。
翌朝、ミラさんが起こしにやって来た。
「おはようございます。真奈花様。よく眠られましたでしょうか?」
「ミラさん、おはようございます。なんとか眠れました。」
「ミラさんに聞きたい事があるんですけど、いいですか?」
「はい。何でございますか?」
「この国の恋愛事情を聞きたいんです。」
「どうなさったのでございます?」
「いや……うーん……あのね、私の世界と男女の役割りが違う気がするのよね。だから、この世界では、どうなのか気になって……」
「告白は、女性の方がする事が多いですね。かっこいいっていうか……キャーと騒ぐのは男性ですね。頑張ってる姿に
プロポーズは、だいたいは女性からですね。男性は女性の仕事振りや優しさとリードそして一番重要なのが愛‼︎で判断されるみたいでございますね」
「そうんなんだ……私の世界とは逆なのね……。王族の方は恋愛結婚なの?」
「そういう方もいらっしゃった様でございますが、ほとんどの方が政略結婚でしょうか……。真奈花様。急にそんな事を聞かれて、ジョエル様と何かございました?」
「べっ、別に、なっ何もなかったわよ……」
「そうでございますか?ちなみに、私は真奈花様の様な女性がタイプでございます。
キャー恥ずかしい!」
ヒゲの顔でメイド服着てそれを言うか……ははは苦笑いするしかない。
タイプか……ぞわぁ……この世界じゃ普通なんだろうけど、慣れないわ……
「もう一つ聞きたいんだけど、ヒゲはどうして生やしているの?」
「これはオシャレでございます。髪と同じく三つ編みしたり、リボンを付けたり、人それぞれでございますね」
そうなんだ……この環境に慣れるだろうか……
「真奈花様。朝食はしっかりお食べ下さいませ。」
「うん。」だけど胃が痛い……食べたくないなぁ……あぁ、もう少ししたら、ジョエル様がいらっしゃる……顔を合わせるのがちょっと辛いな……普通の顔をしていればいいんだけど。ふぅ……平常心、平常心。
「真奈花様。ジョエル様がいらっしゃいました。」
「はい。どうぞお入りください。」
「おはようございます。真奈花様。」
「おはようございます。ジョエル様。今日も宜しくお願い致します。」
「はい。宜しく。今日は昨日の続きをしましょうね。」
「はい。」普通だわ……私が気にしすぎてるだけなんだろう……。
「男女の役割りが変わったところまででしたわね。」
「そうですね。あの、武術にたけた異世界人の影響で服装も変わったんですか?」
「そうですわね。王族も民もそれから世界中が変わっていきました。」
「異世界人の影響は凄いですね。」
「えぇそうですわね。服装は男性がドレス、女性がスーツが王族や貴族の正装で、一般人は男性が足首が出ないワンピースで、女性がスーツより軽めのカジュアルスタイルですわ」
「私がスカート、いや短いドレスを着て捕まったのは決まりがあったからなのですか?」
「決まりというか、常識でございますわね」
「女性は七分丈やハーフパンツは履かないんですか?」
「そういった服装は聞いた事がございません。」
「そうなんですか……」この国、暑いからハーフパンツがあれば良いんだけどなぁ。
「あの……女性は足を出してはダメなのでしょうか?」
「いいえ、その様な法律はございません。」
「じゃぁ履いて良いですか?」
「えぇ……足を出されるんですか?」と、恥じらった。
ジョエル様が頬を頬を染めている。純情なんだぁ。
ジョエル様となら恋愛も良いかもと思った。
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