第2話 王族と食事会
まずは、この世界の事を知らないといけないよね……
ジョエル様に聞いてみよう。うん。それがいい。
(コンコン)「真奈花様。お茶のおかわりをお持ち致しました。」
「ありがとうございます。さっきの説明とは何かしら?」
「はい。お夕食国王様達とご一緒でございます。それなので、今の短いドレス姿からスーツに着替えていただく事になります。」
「私、スーツは持ってないわ」
「大丈夫でございます。こちらで準備させていただきますので、その為、夕食に着るスーツの採寸をさせていただきたいのですが。」
えっ!サイズ測るの‼︎イヤイヤ男の人に測られるなんて恥ずかしい……しかし断る事は、彼の仕事を取りあげる事になるので我慢する事にした(ひぃぃぃ顔が引きつる)……首まわり、肩幅に胸囲等を測られてしまった(頭が真っ白)……現実逃避をしていると、これから裁縫係りに真奈花様のサイズに直す様に行って参ります。ご用の時にはベルでお呼び下さいませ。それでは失礼致します。と、出て行った。
はぁ……疲れた……気疲れしてしまった。夕食まで時間があるから、少し仮眠を取る事にした。寝ている間に、日本に戻らないかなぁ……ちょっと期待してしまった。
コンコンとノックが聞こえて目が覚めた。
うーん……まだ眠い寝かせて……はっ‼︎ここ何処?あぁ……シャナム国だった……日本に帰れなかったんだ……がっかりした。
(コンコン)「真奈花様。いらっしゃいますでしょうか?」
「はいごめんなさい。ちょっと寝てたから気がつかなくて……」
「そうでございますか。緊張なさってたのでございますね」
「そうみたい」
「スーツが出来上がりましたので、こちらにお着替えして下さいませ」
「うわぁ……オシャレ!パーティで着る服みたい」って、やっぱり男装ですか……そうよね、短いドレス(スカート)で、捕まったわけだからね……ははは……それに、女がドレスを着ない世界だものね……笑うしかない。
さっ、どうぞこちらを……と、当たり前の様にミラさんはその場にいる。
「えーっと……ミラさんの前で着替えるのはちょっと……」
「お手伝いが必要かと思いますが?」
「あの、ごめんなさい……私の世界では、異性の前で着替えはしないので……ちょっと恥ずかしいんです……」
「まぁ……それは気がつきませんでしたわ……」
ミラさんは頬に手を添え、恥じらった。
なっ、なんだか見てはいけないモノを見たような……背中に冷たい汗が流れた。
「では、隣の部屋にて控えておりますので、着替えましたらお声をかけて下さいませ。」スススッと静かに部屋を出て行った。
ふぅ……この世界では普通の事なんだろうけど、やっぱり恥ずかしい。
あっ着替えなきゃね!それにしても肌触りがいいわ……一般人の服もこうなのかしら?だとしたら面倒ね……くつろげないじゃないかとと思う。よしできた。
「ミラさん着替えました。どうですか?」
「まぁ……すごくお似合いですわ……と、頬を染めた。
(ブルッ)思わず怖くて震えてしまった。
「では、皆さまがお待ちでございますので、夕食の間にご案内致します。」ミラについて行くと、扉の前に女性執事が立っていた。私達が来ると、両扉が開かれた。
さっ、真奈花様。中にどうぞ。中に入るとジョエル様と国王様と王妃様、姫様が待っていた。やはりジョエル様はドレス。そして、ジョエル様に似てハンサムな王様も当然ながらドレスを着ていた。王妃様はうっとりする様な美人で、王様が着たらこんな感じ……と思うスーツというよりタキシードみたいな服装だった。
あぁ……お姫様も男装なのね。パッチリした目の可愛らしい方だった。ドレスを着たらとても似合うだろうなぁ……と、思った。
うーん……それにしても慣れないなぁ……あぁそうか、年中仮装と思った方が気が楽じゃないかと思った。
ジョエル様は父上、母上。こちらの女性が工藤真奈花様です。と紹介された。
「はっ、初めまして。工藤真奈花と申します。お会いできて光栄です。これからお世話になります。」と、頭を下げた。
王様と王妃様微笑み。ようこそシャナム国へ歓迎します。と、言われた。いや……おっしゃられた⁉︎が正解?あぁ……こんな事ならもっと、敬語を勉強しておけば良かった。食事をしながら、聞かれるままに、私の世界の話をした。飛行機や車の話しをしたら、鉄のかたまりが空を飛ぶ⁉︎馬が無くても走る車⁉︎なんと、すごい世界なのだわね‼︎とジョエル様を含め王様と王妃様も驚いていた。姫様はちょっぴりツンとしていたけれど……興味はあるらしい。私、何か嫌われる事をしたかしら?私の世界では普通なんだけど、自慢に聞こえたのかもしれない。気をつけないと……
それにしても、世界が違うとこんなに感じ方が違うんだと、逆に驚いた。
王様達はとても親しみやすい人達だった。これなら、仲良くやっていけそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます