この爆裂娘にお祝いを!!

「めぐみーん! もうはじめるわよ! 早く来なさいよっ!」

「始めるってもうおまえは出来上がってんじゃねーか」

「いいじゃないの! 宴よ宴! じゃんじゃんシュワシュワ持ってきなさい!!」

「何勝手に先に始めているのですか。主役が来るのは待って欲しかったのですよ」


 そう言いながら、めぐみんはダクネスから先に貰ったドレスを自慢しようとくるっと回って見せた。


「似合っているではないか」

「さすがお嬢様からいただくドレスはモノが違いますね。ありがとうございます」

「おおっ。高そうなドレスを着てるなぁ。馬子にも衣裳ってか?」

「な、なにをっ! カズマからそういうことを言われたかったわけではないのですよ!!」

「怒んなって。冗談だよ。その真っ赤なドレスはお前にぴったりだよ」

「そ、そんなに急にほめないでくださいよ…」

「…」

「なにを見つめ合っているのだ!! 早くパーティーを始めるぞ」

「お、ダクネスは嫉妬でもしてるのか?」

「違うわいっ」

「め、めぐみんのハレンチ、変態!」

「いたのですか、ゆんゆん。」


 ごちゃごちゃしだしたところで宴の神様アクアが急に手を叩き、皆の注目を集めた。シュワシュワがなみなみに入ったグラスを高く掲げ、音頭を取り始めた。


「今日はめぐみんの誕生日よ!じゃんじゃん飲んでお祝いするわよ! お誕生日おめでとう! カンパーイ!!」

「「カンパーイ!!!」」


「さすがに私の誕生日だし、年齢上がったのですからシュワシュワ一口くらいいいよね…」

「ああ! めぐみん何を飲もうとしているの?! 年齢が上がったとはいえまだまだ早いわ! それは私が!!」


 念願のシュワシュワを飲むことができなかったがめぐみんの誕生日のためにたくさんの人が集まり、楽しい時間を過ごしていった。


 時間は数時間たちだいたいの人は泥酔し、つぶれていた。つぶれている人たちを横目に見て一人、風に当たりに行った。

 

 「今年はカズマから何ももらえませんでしたね…。ま、まあ一緒に居させてくれるだけで私としてはうれしいのですが…」

 

 冬の風は冷たく、体が冷えてくる。


「寒くなってきましたね…そろそろ戻り…」

「お、寒そうだな。おれのジャージだけど着ろよ」


 きっと直前まで着ていたのだろう。まだぬくもりが残っている。カズマのぬくもりが。。


「あ、ありがとうございます。カズマはダクネスといつまで飲めるかと勝負をしていましたが大丈夫なのですか?」

「気づいたらあいつ寝てたからな。あと、めぐみんが外に出たの分かってたから二人きりになってプレゼント渡すチャンスかなって」

「これだからカズマはずるいのです」

「何がずるいんだよ」

「なんでもないのです」

「カズマ…口元が寒いのです」

「しょうがねえな、あっためてやる………ぇ?!」

「だから口元が寒いと言っているのです」

「め、めめめめめぐみん言ってる意味わかってるのか?」

「早く温めてくれればいいのですよ?」

「じゃあ…温めて…」


“どーーん!!”

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