第7話 逃避

18 K-1

俺たちは何度か真っ暗な中を移動した。

普通の教室がある南校舎も北校舎も、

いくつか、明かりがついてる教室があった。

カーテンとかで中は見えないけど。


ずっと雅楽の演奏が続いている。

銃声も聞こえなくて静かになったかとおもったら

時々まだ悲鳴や銃声が聞こえた。


急にタブレット迷彩の通信機から叫び声がした。

軍隊用のコードらしい単語ばっかりで、具体的なことは分からない。

分かったのは、教室などの場所名と、

発症した患者らしき「ゾンビ」という言葉くらいだった。


タブレット迷彩がリーダーに何か耳打ちした。

リーダーが全員固まるようにいい、ここで初めて、事情を少し教えてもらった。


・ウィルスは人為的にばらまかれた可能性が高い

・ウィルスに感染すると、感染してから2時間程度で発症する

・感染者の手に触ると感染する

・発症したら治す方法はない。致死率100%

 発症する前でも、治療できる病院は限られる

・発症すると、多くの人は体の表面がどろっとしてくる

 その見ためからゾンビという呼び名が付いた。

・ドロドロに触ると5分くらいで発症する。

 そのため、発見次第殺す。


なぜそんなことが分かっているのかと俺が問い詰めると、

タブレット迷彩が、

自分らは実は自衛隊員ではなく、

どっかの会社に依頼された警備員や傭兵みたいなもので、

その会社から情報をもらっているからだと答えた。

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