第27話 召喚勇者たちの訓練1
何故、召喚勇者が弱いのか考えてみた。
いや、考えるべきなのは鶯学園の生徒教職員が強すぎる理由方だろうな。
まず1つは祝福と加護の数かな。
加護補正の影響が大きいよね。
確かに召喚勇者も祝福を3つは持っており、この世界の人間より祝福が多い。
でも、鶯学園の生徒教職員より圧倒的に少ない。
最低でも5つは持っている。
そのうち一つは神の使徒タカシの加護だよ。
不思議なのは召喚をこの世界に教えた管理神アリスの加護がないことだ。
召喚された者には管理神アリスの祝福もしくは加護が付くとパスロシステムのマニュアルにあったはずなのに何故か13人ともついていない?
あればそれだけでレベルが今の1.3倍にはなるはずなのに。
後、基礎値が低いね。
召喚された勇者には高めの基礎値が与えられることになっている。
スキルに地球での経験があまり反映されていないのもおかしい。
鶯学園の生徒教職員にはやり過ぎかこじつけと思うほど反映されているのにね。
召喚勇者の訓練の方法もスキルや職業を増やす方向ではなかったようだ。
これは各国の訓練方法に問題があったのだろう。
召喚した国がステータスについてよく理解してなかったのかな。
神託で何か伝えたりしていないのか?
鶯学園の生徒教職員が強いのもその点を考えればわかるよ。
鶯学園の生徒教職員が記憶を持って地球に帰るために訓練を頑張ったのも彼らのレベルを上げるのによかった。
鶯学園の生徒教職員は元々優秀な集団であったしね。
このような事を考えると、勇者召喚において問題というか多くのミスがあったようにも感じる。
神様たちに訊いてみよう。
* *
連絡を入れてから神様の世界へ転移で行ってみた。
パスロの八柱の神様と地球神様が出迎えてくれた。
「タカシ君、ご苦労様。忙しそうだね」
「はい、今日は召喚勇者のステータスについて教えてもらいたくて来ました」
「どのような事だね?」
「いくつかありますが、まずは加護と祝福です。召喚勇者は誰も管理神アリスの加護も祝福も持っていないようなのですが。パスロシステムのマニュアルと違うようなのですが」
地球神様と他の七柱のパスロの神様の視線が管理神アリスに集中した。
「確かにそれはおかしいな。アリス」
「す、すいません、忙しくて忘れました」
「13人もですか?」
「いや・・・・、20人全てです」
「召喚勇者全員?本当の理由は違いますね」
「ちょっと面倒くさかったので手を抜いてしまって・・・・」
「それだけ?」
「ゲームがいいところだったので・・・」
「いや不味いでしょ。今から召喚勇者に祝福を与えてください」
「それは無理だな。転移者は初めての転移の時にのみ,神の加護や祝福を受けられるのです。アリスにはあとでお仕置きだ」
「困りましたね。そうすると基礎値が低いのですがこれを上げるのも無理でしょうか?」
「そうだな。大体、転移者の基礎値は高いだろう?違うのか?」
「高いとは言えませんね?アリス様」
「すみません。そこも手を抜いてしまいました」
「とんでもない状態だな。タカシ君、神の加護・祝福の代わりに使徒の加護を与えてはどうだろう?タカシ君の加護ならも問題ないよ。転移後でも与えられる」
「そうですね、その方法で行きましょう。次に鶯学園の生徒職員は召喚勇者と違って地球での経験がスキルに反映されている様のですか」
「地球神の祝福の影響だね。地球の経験がばっちり反映している」
「やはりそうですか。そうすると召喚勇者の場合、地球の経験がより多く反映させるのは無理ですか」
「そうだね。そして鶯学園の生徒職員は記憶を持ったまま地球に帰りたいのでそれだけの努力をしているということによって力を着けているということだよ。召喚勇者へは職業やスキルを増やす指導をやればいいと思うよ」
「わかりました。その辺も召喚した国に神託で降ろせばよいのに・・・」
「え、召喚後の神からのサポートはされていなかったのか?アリスどうなっている?」
「すみません・・・・・」
「はあ~。ではタカシ君、召喚勇者の指導を頼むね。こちらではアリスのおしお・・・・指導をするからね。指導結果に関してはまた後で報告をするよ」
「わかりました。よろしくお願いします」
指導をそっちでやってくれれば報告なんていらないのにと思いながら鶯シティー経由で国際連邦都市に戻った。
* * *
13人の召喚勇者全員が鶯シティーの移住し訓練を受け、ステータスを上げ記憶を持ったまま地球に帰ることを希望した。
鶯シティーでの仕事も決めなくてはいけないね。
3日後に国際連邦本部に集合し、転移で鶯シティーに行くことが決まったよ。
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