第16話 国際連邦本部のある都市


国際連邦本部のある都市は国際連邦都市と呼ばれている。


単純だな。


国際連邦を設立するために原野に計画的に造られた都市である。


鶯シティーから見ると東に位置しておりパスロ大森林と海の間にある東西10km南北12kmの城塞都市だ。


大きな港を都市の東側に持ち、沖合20kmと30kmの地点には刑務所島(別名犯罪者収容島)がある。



都市の運営は各国の加盟分担金と刑務所島運営費委託金で賄われている。


都市の代表は国際連邦総長が兼ねている。


現在の規定では国際連邦総長は国際連邦都市出身の国際連邦本部職員から、候補が選ばれ神殿の承認のもと加盟国の投票で決まっている。


神殿の承認とは神託で候補が適性のある人物かということを見極めるものである。


任期は6年になっている。


国際連邦本部都市の神殿は格式としては他の神殿より上になる。


当然立派な神殿だ。


観光で訪れる人たちも多い。


港があるので海の幸も楽しめる都市でもある。


この都市では食料を自給自足で供給できる。


贅沢を言わなければではあるが・・・・。


だから実際には交易も行っている。


ここで生産される木工品は小型の物の方が高評価だという。



「きれいな街並みですよね」



装甲車で物々しく入るのは不味いので今回は馬車で国際連邦都市を訪れている。


まだ鶯シティー専用の転移門を設置していないので1km離れた街道まで転移してそこにからの馬車の旅だ。


当然特殊な箱馬車だ。


サスペンションもしっかり作られている。


お陰で揺れが少ない。


防御機能も完璧だ。


馬は本物と区別ができないゴーレムだ。


ゴーレムだから餌も休憩が不必要だ。


馬車内の後ろ半分が壁で仕切られていて中は空間拡張で大きな部屋になっている。


各種収納庫もある。


鶯シティーに通じる転移門もある。


壁で仕切られた部屋に入るにも認証が必要にしてあるのでセキュリティーは万全だ。


アクレア帝国の代表団は帝都の神殿から転移門を使って国際連邦都市の神殿に移動している。


今回は鶯シティーの代表は門から都市へ入って行くことになっている。


無事に門を通り、都市内に入ることができた。


国際連邦本部の職員と神殿から派遣された神官が門まで迎えに来てくれていた。


門から本部までは街並みを楽しみながら進んでいる。


今回、観光はなしだ。


そうこうしているうちに国際連邦本部のある建物に到着することができた。


ここは宿舎にもなる。


会議の会場もある。


さあ、がんばって会議に臨むぞ。

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