第7話 集団転移事件2
夕食に毒が入っている様子もなく体調を崩す生徒や教職員も出なかった事にサオリはほっとした。
お陰でその日は無事に就寝することができた。
正確には宿舎内の全員を対象にサオリが状態異常解除の範囲魔法をかけておいたのだが。
また宿舎に結界を張って敵意をもつ者の侵入を防ぎ、安全を確保した。
神官と男性教員と男性職員が協力して警備を行ってくれている。
元々地球でも魔法が使えたサオリはこちらに転移してからさらに強力な魔法が使えるようになっていた。
また鑑定でゲームに出てくるようなステータスを見ることができるようになった事に驚いた。
特にわからない名前の神様の加護が多いのには驚いた。
落ち着いたら細かく確認してみたい。
今は帝国の出方がわからないので兎にも角にも不安だ。
翌日、朝食後に帝国の状況について大神官様から教えてもらった。
折角、召喚した者が神殿からのクレームで兵として使えないことに不満を持った貴族と皇帝が揉めているらしい。
こちらへ飛び火してくるのは避けてもらいたい。
生徒の中には宿舎に缶詰めになっていることに対して不満を持ち、自分たちにはきっとチート能力を授かっているのだから戦ってやろうと言っている者も出始めている。
そういう者に限ってほとんど力を持っていない。
魔物とやり合える力を持っているのは私の鑑定では生徒で12人、教師で4人、施設職員で2人だ。
その力を持った教師と施設職員は全て女性だった。
男性の弱さには困ったもんだ。
夕方やっと神様からの神託が降りたと連絡があった。
明日昼の12時に迎えの車両が来るのだという。
神様の代理が来るということだ。
明日の昼まで何事もないことを祈ってその夜は横になった。
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