第11話 第2王女サーニャの再来


 それからコータたちは魔物と遭遇することなく、ロック湖周辺まで来ることができた。

「ここか」

 ウルヌは辺りを見渡しながら呟いた。


 反対側の岸が見えない程に大きな湖。湖と言われていなければ、海と思っていただろう。ソソケット森林から出て、ロック湖に繋がるまでには砂浜がある。海のように貝殻が落ちているようなことはない。それに潮風が吹くことはない。

 砂浜には養分があるのだろうか。細く、軽そうな幹の上にはヤシの木のような葉が生えている。だが、実はなっていない。

「これか?」

「待て、触らない方がいい」

 コカノキは湖の辺にあるとナナは言っていた。

 Bマイナス級の採取クエストであるため、普通の薬草ではないと考えたコータはそう言う。

「なんでだ?」

「いや、何か不用意に触るのは危険かなって」

「そうか?」

 そう言いながら、ウルヌは出していた手を引っ込める。

 それを確認し、コータはその木を見て目を凝らす。


 コカ材 状態:良 レア度:3

 麻薬の素材。湖など強い湿気のある所に生息。

 根元にはコカノキが生える。


「これか」

「あったのか?」

「あぁ」

 コータはコカ材と表示された木に向かう。そして目の前で腰を下ろす。

「おいおお、これじゃないのかよ」

「あぁ。これはコカ材っていうやつらしい」

「なに!? じゃあコカノキは?」

 ウルヌの問いに答えることなく、コータはコカ材の根元に視線をやる。だが、砂以外何も無く、視界に表示が現れることもない。

「おかしい」

 独りでにそう呟き、コータは体を動かしながらコカノキがあるかどうか確認する。しかし、発見には至らない。

「どうなってんだよ」

 眉間に皺を寄せ、先ほど出た表示について思い返す。

 ──根元にはコカノキが生えるってあったよな。

 なら間違いないはずだ。そう思いコータは再度、1番はじめに目をやった根元を見る。だが、一度なかった所にあるはずもなく、砂だけが視界に収まる。

 ダメだ。そう思い、コータは砂に手をついた。

 その時だ。


 コカノキ 状態:良 レア度:4

 強い洗脳力をもつ麻薬の素材。

 コカ材の根元に生息する。


 と、表示が現れた。


「まさか!?」

 根元にある、その言葉の捉え方を根本的に間違っている。そう考え、コータはコカ材の根元の砂を掘り出す。

「おいおい、何やってんだよ」

 突然の奇行に、ウルヌは心配そうな声を出す。

「心配すんな、クエストはこれでクリアだ」

 ほくそ笑みながらそう告げ、コータはどんどんと穴を掘り続ける。

 5センチ程の穴ができたときだ。コカ材の根が見えた。そしてそこには青緑色の、ひげ根のようなものが地表に向かって伸びていた。

「これだ」

 コータのつぶやきに、「どれだ?」と興味深そうにウルヌが覗き込んでくる。

「この青緑色のやつだ。これがコカノキだ」

「へぇー。こんなのが何になんだろーな」

 何も知らないウルヌは、コータが採取したコカノキを受け取り、ぐるぐると回しながら言う。

「麻薬」

「は?」

「これ、洗脳力のある麻薬ができるらしい」

 鑑定スキルで出た結果を口にする。

「嘘だろ?」

「嘘だといいけどな」

 ひげ根のように、コカ材の根元には青緑色のコカノキがたくさんある。それをクエスト達成の条件である5つを採取する。4つを引っこ抜き、最初に引っこ抜いていて、今はウルヌの手にあるコカノキを受け取り、コータは買ったばかりのショルダー型の冒険者バッグの中に入れる。

「とりあえず戻ろうか」

「待て」

 怪しげなクエストを受けてしまったことに少し後悔しながら、コータは短くそう言うと、ウルヌが止めた。

「それが麻薬になるってのは本当のことなんだよな?」

「ああ」

 顔に似合わずそんなことを気にするウルヌに、コータは淡々と返事をした。

「これ、本当に持って帰っていいと思うか?」

「持って帰るしかないだろ」

「違約金のこと気にしてんなら、そこはオレが払う」

「いや、もう手にしたんだし。これ持ってけば違約金払わないでいいだろ」

 せっかくクエスト達成を目前としているのに、それを投げ出す必要がどこにあるのか。

 コータはウルヌの言葉を理解出来ず、適当に返す。

「コータ。お前、クエストってどこから生まれてるか知ってるか?」

「ギルドが出してんだろ?」

「半分正解だな」

 何故半分しか正解でないのか分からないコータは、軽く首を傾げた。

「例えば、ソーリア草だ。ソーリア草はポーションの元にもなるから誰でも必要ってのは分かるよな?」

「あぁ、分かる」

「そういうのを採取するクエストや、まだオレたちには関係ないが迷宮ダンジョン探索などのクエストは基本的にはギルドが出している」

「そうなのか」

「だが、それ以外。例えば、D級のお手伝いや今回のような特定の人物が使用するためのものの採取など。そう言うのは個人がギルドに依頼している」

「じゃあ、誰かが強い洗脳力を持つ麻薬を必要としているってことか?」

 驚きからか、コータの声はかなり嗄れていた。それに対し、ウルヌは黙って頷いた。

「じゃあ……どうしろって」

 持ち帰らなければクエストは失敗。ただ持ち帰れば、誰かが麻薬を使うことになる。

「それに期限があったのも気になる」

 ウルヌは顎に手をやり、考える素振りを見せる。


 そんな時だ。パカ、パカ、という音が遠くから聞こえてきた。

「何か聞こえないか?」

 お互いが黙っていからだろう。僅かに耳朶を打つ音に気づくことができた。コータはその音が人の足音ではないことは分かったが、昨日見た謎の人物のことがフラッシュバックし、ウルヌの言葉に体を屈めた。

「隠れるぞ」

「どうして!?」

「でかい声を出すな。いいから、隠れる」

 小声で話すコータに、大きな声を出すウルヌ。コータは口の前で人差し指をたて、静かにするようにアピールし、急いでソソケット森林の方へと戻り、草陰に隠れる。

「だから何なんだよ」

 コータの隣に隠れたウルヌは、少し声音を小さくして訊く。

「昨日この森で、男か女か分からん耳のとがったやつと羽の生えた女を見たんだ」

「嘘だろ?」

「まじだ」

 コータの話を聞くなり、大人しく声を潜めだしたウルヌ。

「それギルドに報告は?」

「してないな。した方が良かったのか?」

「こればっかりはオレに聞かれてもわからん」

 申し訳なさそうに片手を顔の前に立てる。

「別にいいけど」

 短く返事をし、コータたちは音の正体が何かを確認するべく視線をロック湖の方へとやる。


 音が近づいてきているのはわかる。パカ、パカという音と同時にゴロゴロという何かを引っ張るような音が続く。

「馬車か何か?」

 そう呟くコータに、ウルヌも「そうっぽい」と言う。

 だが、二人は迂闊に姿を出すことをせず、何が出てきても対処出来るように臨戦態勢をとる。


 音が近づくにつれ、その姿が明らかになる。

 まず1番に目に入るのは、光沢のある毛並みを持つ馬だ。そして、その手網を握るのはそれほど力がありそうにない、薄茶色の麻の服に身を包んだ行商人らしき男性だ。それに続くのは純白の、ロック湖には似ても似つかない豪華な客車。レジャーをするとしても、その客車は、浮世離れしている。

「あれって……」

 何やら見覚えのある豪華な馬車に声を洩らすコータ。それと同時に、馬車は動きを止める。

 行商人らしき男性は行商台から降り、光沢のある綺麗な毛を撫でながら馬を湖へと誘導する。

「あれは違うんじゃねぇーのか?」

「違うな。でも、何のようで来たんだ?」

「知り合いか?」

 コータの口ぶりに、ウルヌはそう訊いた。

「俺の思ってる人であってればな」

 そう口にした瞬間、客車が開く。


「んっー」

 どこか艶かしい音でそう零し、客車から出てきた女性は背伸びをする。

「サーニャ様、この前のこともあるのですよ?」

 古のヨーロッパに伝わるような、メイド服を見事に着こなしている40代と思われる女性は付き添いだろう。

「ルーストは硬いのよ」

 サーニャはそう言い、両手を広げて大きく息を吸う。

 取る行動までは似ていない。だが、周りの目を気にしないで、自分のしたいことをやっているという部分で言えば、同じだろう。

 コータはサーニャと瓜二つの瑞希を思い出しながら、隠れるのをやめる。

「だれ!?」

 コータが動いたことにより、草が揺れる。それに敏感に反応するサーニャ。

「申し訳ありません。驚かせるつもりは無かったんです」

「おぉ、コータではないか」

 懐かしの友人に会ったかのような反応で、コータを迎えるサーニャ。日本にいる片想いの相手、瑞希と同じ顔でそれを言われることにまだ抵抗を覚えながらもコータは口を開く。

「お久しぶりです」

「隠れて私を驚かせようとは、口調が変わったとは言え大胆な男だな」

 この世界に来てまもなくで、ゴブリンとの戦闘の後で疲れていたことで疲れていたこともあり、王女相手にどのような口調で話していたか覚えていないコータは、罰が悪そうに頬を掻く。

「でも、別に驚かそうとは思っていなかったんです」

「ほぅ。ならそこに隠れていたのは意味があるとでも言うのか?」

「そうですね」

 キッパリと言い切るコータに、サーニャは訝しげな表情を浮かべた。

「言ってみろ」

 サーニャがそう口走ったところで、ルーストが間に入る。

「何を無駄な話をしてるんですか。もうそろそろ出発の時間ですよ」

「いや、無駄な話なんかじゃーねぇ、です」

 コータの会話の中で王女、という言葉が出たことで体を硬くしていたウルヌは、慣れない口調で告げた。

「どういうことですか?」

 ルーストはガラの悪そうな顔立ちをしているウルヌを見定めるような目で見ながら訊く。

「コータが言うには、昨日この森にエルフがいたようです」

「えっ!?」

「それは真ですか?」

 驚き二の句を続けられないサーニャに代わり、ルーストが訊ねる。

「エルフかどうか、俺には分かりません。でも、性別がわからない中性的な耳のとがった人と背中に羽が生えて空を飛んで移動する女性を見ました」

 昨日、ヒポリアス草を採取しにソソケット森林に入ったときに見た者の見た目を、コータは覚えている限りで伝えた。すると、サーニャとルーストは見る見るうちに顔色を変え、お互いに視線を交えた。

「ど、どうかしましたか?」

 二人の変化に、コータは戸惑いの声を上げる。

「その他に何か覚えていることはあるか?」

 瑞希の顔をしたサーニャがコータに詰め寄る。そういう雰囲気でも何でも無いというのに、コータの鼓動は少し加速する。

 違う、違う。そう言い聞かせながら、コータは頷く。

「会話を少し聞いた」

「準備出来ましたよ」

 コータの言葉に続き、行商人の声が響く。

「分かりました」

 ルーストは短くそう告げるや、サーニャを見る。サーニャはそれに対して無言で頷くや、コータとウルヌを交互に見る。

「まだここに用事はある?」

「いや、戻ろうかと思っていたところだ。あっ、です」

 丁寧語を使うのすらウルヌにとっては難しいことなのだろう。いつも通りの言葉に慌てて、ですを付け足す。それがおかしいのだろうか、サーニャは小さく微笑む。

「なら乗ってくれ。詳しい話が聞きたい」

 真剣な面持ちで告げ、サーニャはコータたちを客車の中に乗せた。


 * * * *


 客車の中は想像を絶するものだった。外観的に豪華であることは予想ができていた。だが、その予想の更に上を行く豪華さだった。豪華と言っても所詮は客車。リムジンの中のようなものだろうと思っていたコータ。だが、実際は床には真っ赤な絨毯が敷かれていて、壁には白に金の模様が入った壁紙が貼ってある。一言で言うなら、高級ホテルのスイートルームや、ヨーロッパの王室というところだろう。

「何だよ、これ」

 あまりに現実離れした空間に、ウルヌは思わず素の声が洩れる。

「私たち王家が出掛ける時のための客車ですけど」

 何か問題があるかしら。

 そう言わんばかりの口調のサーニャに、ウルヌの表情は引き攣る。

「どうぞお掛けになって」

 サーニャは客車の中に存在するソファーを指さす。その他にも棚やティーセットなどが見受けられる。

「じゃあ」

 コータはそう零してからソファーに腰をかける。

 人をダメにするソファや人をダメにする椅子などという言葉を聞いた覚えがあるが、そんな物が可愛いとすら思えるほどのふかふか感で、もう立ち上がることすら忘れてしまいそうな感覚に陥る。

「ウルヌさんもどうぞ」

 立ったまま、部屋とも呼べる客車の中に圧倒されているウルヌにルーストが声をかける。

「あ、あぁ」

 我に返ったウルヌは、コータの隣に腰をかける。瞬間、そのふかふかさに圧倒されたのだろう。両目をありったけ見開いている。

「それじゃあ話して貰おうかしら」

 サーニャはそんなコータやウルヌの前にあるソファーに座り、そう切り出した。

「俺も隠れることに必死でそこまでしっかりと聞けたわけじゃないってことだけは念頭に置いておいてください」

「わかったわ」

 サーニャのその言葉を聞き、コータは目を閉じる。そして昨日の記憶を思い返す。ソソケット森林の広間に行くまでの途中で見かけた二人について──

「イサベル様はもう終わりかなって、性別不明の人が言うと、飛んでいる女が亜人種を忌み嫌う私たちにとっては悲しいことって」

「その会話が間違いないならば、その人物はエルフで間違いないわね。エルフはやたらと亜人種を嫌う節があるからね」

 口元に手を置き、サーニャは静かに言葉をこぼす。

「それにもしその話が本当ならソソケットの領主はエルフと通じているってことですよね?」

 サーニャの言葉を繋げるよに、ルーストは紡ぐ。

「それってヤバいことなのか?」

「俺には分からん」

 ウルヌの疑問にコータが短く答えると、サーニャが真剣な眼差しでコータたちを見据える。

「事と次第によってはかなり危険ね」

「そうなんですか。あ、それとその点においてはイサベル様は超優秀ってのも言ってました」

「その点……」

「どの点だ?」

 何かを考え始めるサーニャと、何も考えずに呟くウルヌ。

「さぁ……。あっ」

「どうかしたか?」

 ウルヌの呟きに返事をしようとした時、コータはあることを思い出した。

 その呟きに、サーニャはかなり食いつく。

「この前、俺見たんだよ」

「何をだ?」

 もったいぶらずに早く言え。そう目で訴えてくるサーニャ。コータは短く息を吐き捨てから口を開く。

「領主は頭に猫耳のついた女の子を奴隷にしている」

「「「っ!?」」」

 サーニャ、ルーストだけでなく、ウルヌまでもが息を飲んだ。

 馬車は動いていることを感じさせないほど静かに、無振動で進んでいる。

「それは真か?」

「あぁ、間違いない。それを見た俺を消そうと攻撃までしてきた」

「それはかなり酷いですね」

 話を聞いたルーストは厳かに呟く。

「確かいま父上は亜人の奴隷を持つことを許す証明書を誰にも発行していないはず」

「そうですね。私も認知している限りでは誰もいないはずです」

 サーニャの呟きに、ルーストが反応する。それにより二人の意見に食い違いがない事が証明される。

「ということは違法、ということか」

 妙に沈んだ声で、サーニャは険しい表情を浮かべた。

「どうかしたのですか?」

 そう声をかけるコータに、サーニャは僅かに視線をくれてから小さく音を洩らす。

「我が国は亜人保護法を掲げ、亜人種との和平を望んでいる。そのために父上、いやここは王と呼ぼうか。王は亜人種を保護する法を敷いた」

 そこで一息置き、サーニャは続ける。

「亜人種というのはどうしてか世界に嫌われる。それを保護した国に、亜人種は少なからず好意を抱いていると耳にしていたんだ。だが、それを破っている者がいるということが亜人種の耳に入れば、戦争が起きてもおかしくない」

 ということは、イサベルの存在はこの国にとってもかなりの痛手ということになる。

「これは早く対処しないとですよ、サーニャ様」

「わかっているわ」

 真剣な表情を崩すことなく、サーニャは黙り込み、そのままソソケットに着いた。


「また助けられたわ」

「いえ、たまたまですよ」

 ソソケットの前で馬車からおり、サーニャと話すコータ。

「ウルヌさんは……何も無いわね」

「おいおい、それはねぇーだろ! です」

 いつもの様にツッコミを入れてから、ですを付ける謎敬語でやり過ごしているウルヌ。

「まぁ、助かったわ。それとコータ」

「はい」

「これは前回、ゴブリンから助けてもらった時のお礼よ」

 サーニャの言葉を受け、隣に控えていたルーストが麻袋を取り出した。巾着程の大きさのそれをサーニャが受け取るや否や、ジャラ、という音がした。

「金貨50枚よ」

「本当にいいんですか?」

「えぇ、父上にも許可もらってるわ」

「そ、それでは有難く頂きます」

「そうしてちょうだい」

 恐る恐るといった雰囲気で金貨の入った袋を受け取るコータを楽しそうに見るサーニャ。

「マジかよ。コータ、超金持ちじゃんけ」

「人助けはするもんってことだよ」

 横目でウルヌを見ながらそう言い、コータは受け取った金貨を冒険者バッグの中にいれる。

「さて、私たちの用事は済んだな」

「え、ソソケットに用があったんでは?」

「違う、違う。私はコータに用があったのだ。謝礼金を払うために来たのだ」

 そう言い放ち、客車の中に入ろうとする。その背中に、ウルヌは声をかけた。

「ちょっといいっすか? あ、そうじゃなくて、いいですか?」

「なんだ?」

「少し気になることがあるん……です」

 どうにかですを語尾に付けることができたウルヌに、成長したなという目を向けるサーニャは答える。

「ルースト、時間はいいのか?」

「えぇ、大丈夫ですよ」

「なら聞いてやろう」

 試すような目でウルヌを見、サーニャは言い放つ。それにウルヌは頭を下げてから口を開くのだった。

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