月と太陽


月:「あなたはいつもは輝いて、皆を照らして元気を与えますね。

私はあなたの光をもらって、あなたが沈む頃反対側から上がってきます。もっとあなたに近づきたいのに。」


太陽:「私はまぶしすぎて、時には厄介者ですよ。あなたの様に優しく夜道を照らすことは出来ない。あなたのように見上げて思いを馳せる皆の姿を見ることは出来ない。それに私も」


月:「私は満ち欠けがある。けど本当は見えない部分もそこにはある。皆は、見えてるところしか見てくれない。けれど、あなたは知っている。私に光を与えてくれてるから、見えないところも知っている。」


太陽:「あなたの姿を見たくても、私は反対側に沈んでしまう。私はただ輝くだけ。あなたのように表情を見せることが出来ない。私はあなたから時の流れを教えて貰っている。」


月:「私はあなたに逢いたくて」

太陽:「私もあなたに逢いたくて」


月:「時の配慮をうけ」

太陽:「重なり合う」


月:「その時間はわずかで」

太陽:「あっという間に離れてしまう」


月:「それでもあなたの温もりを、近くで感じて」

太陽:「あなたの憂いを、表情をもらい」


月 太陽:「お互いついになる存在」


月:「今日も沈んでいくあなたを見届け」

太陽:「ゆっくり登るあなたを見つめ」


月:「また 重なり合う時を待つ。」


太陽:「それは時のイタズラで。」


月:「それでも」

太陽:「それでも」


月 太陽:「あなたとまたいつか。」


月:「お疲れ様。ゆっくりおやすみなさい。」


太陽:「闇に優しい光を。また明日。」

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