第11話 ハッピークリスマス


 

 絢さまの結婚提案にウダウダしぶる輩に何の未練があるものか。

 あんたは若い子と楽しくよろしくやってればいい。



       ◇ ◇ ◇ ◇ ◇                     



 あれから一度も絢の部屋に行ってないっていうか会っていない。

 結局スクール帰りに会おうって話も立ち消えになってしまい。



 相変わらず職場関連のメンバーで遊ぶ日々が過ぎ、気がつけば

あっという間に12月。


 大型ショッピングモールは勿論のこと、商店街でも

お茶をしに入ったカフェでも、そこかしこでジングルベルが聞こえて

くるようになった。


 ありゃりゃっ、もうすぐクリスマスだ。


 イベント好きの絢がクリスマスのことに触れてこないのも

付き合いだしてから初めてのことだ。


 ボーナスも出たことだし絢にクリスマスプレゼントを買って

贈りたい。


 喜ぶ顔が見たい。


 元々きれいな子だからクリスマス仕様のお手入れした絢は

さぞかしきれいになっていることだろう。


 それにしてもこんなに長い間会わずにいたことはなかった。

 初めてのことだ。


 24日にメールし電話もしたが連絡が取れない。

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