第7話 ハッピークリスマス 


 大学を留年してわたしが先に就職した時、一足先に社会に出る

私との関係に不安を感じたようで弱気になっていた海。 


 仕事で多忙の日々もあったけれど、なるべく休日は会うようにして

ふたりの間にギャップができないようにした。


 小さなことだけれど共鳴し合ったり、笑いあったり

海が晴れて就職してからも穏やかな交際を続けてきた。


 そんな時を共に過ごしてきたのに、海は私をこんなにもみじめな

気持ちにさせて平気な人になってしまったんだ。


 なんだか今まで信じていたものがガラガラと音をたてて

崩れ落ちていくかのように思えた。



 私は男にプロポーズして断られ泣いて暮らすような惨めな女に

甘んじるつもりはない。

 

 私はお願いしてイヤイヤ結婚してもらう女でいいの?


 NO! ノ-!


 私の望みは、お互いに歩み寄り理解し合い、愛し愛されて結婚したい。

 そして幸せになりたい、っていうこと。


 もちろん、相手に望まれて!



          ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 心配だったけれどあれから絢とは普通につき合ってる。

 結婚の話題も出ない。


 聞くとヤブヘビになるのであの時のことには触れないように

している。

 ただちょっとした変化ができた。


 メールや電話は定期的にしているがあれから絢とは

会っていない。

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