第5話 ハッピークリスマス 

  


 だけどそれは今じゃない。

 

 その時がきたらプロポーズは俺からするでしょ? きっと。

 だから、待てって!



 しかし驚いたね、あんなにマジ切れした絢は初めて。


 普段大人しめの絢があんなに怒るとは思わなかった。

 まだ俺25歳だよ、マジ切れするほどのことじゃないと思う。



 だけどこの話をすると両親、妹も絢の言い分に賛成した。


 折角絢ちゃんのほうから結婚しようって言ってくれてるん

だからって。


 妹の智からは

『お兄ちゃんウダウダ言ってると他の誰かに持っていかれるよ』

なんて言われる始末。



 中学3年の時からだから10年付き合っているけれど他の

ヤツから交際を申し込まれたという話は今まで一度も

聞いたことがない。


 周りの友達公認のカップルだったせいもあるかもしれない。


 大学生になってからはお互い合コンには参加しないと

いうことが暗黙の了解になってたし、って俺が提案した

ンだけど。


 とにかく付き合って10年、そこのところは心配してない。

 これまでに些細な喧嘩はあったけど相性はばっちり。


 俺は絢が好きだし一緒にいると寛げて楽しい。


今回の結婚の話が出るまでは本当に俺たちは上手く

いってたんだし。



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