第3話 ハッピークリスマス 


 最近気になっていることがある。


 やたらと誰それが結婚しただの、婚約しただのという話を

振ってくる。


 やっぱあれって意味有りだよなぁ。



 半分わかっちゃぁいるけど、ンなわけないと思いたいってことで

スルーしてる。



 勤めてまだそんなに年数も経ってなくて安月給。

しかもオレまだ25歳だぜ。


 有り得ねぇ~っと思っていたらこの間、絢の家に行った時

 思いがけずの逆プロポーズ。


 俺、涙目、ちゃんとした言葉が出ず、しどろもどろ。

 いやぁ~参ったわ。 


『結婚自体は今でなくていいから……


 両家の親立会いの元、来年結婚することをちゃんと書面にして

誓約書を書いて押印にして正式に約束してほしい』と言われた。


 

 まじか!


 遥か斜め上からの提案にひたすら俺、呆然。



 今はやっと職場や仕事にも慣れてきたところ。


 仕事終わりに同僚たちとつるんで遊ぶのも楽しいし。


 

 イヤイヤイヤぁ~ないでしょ、絢ちゃん。


 何が悲しくて束縛の多い結婚をしなきゃなんないの。

 少なくとも今は無理だって。



 奥さんと子供?

 まだ安月給で重いっしょっ、ソレって!

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