第2話 ハッピークリスマス 


 私たちの将来なんて、何も考えてないよね、あの様子じゃあ。


 なので最近はため息ばかり出ちゃって。

 やっぱりアレ……? 私からちゃんと言わないとだめなのか?


 逆プロポーズする? この私が? はぁ~、ンと、ため息しか出ないわ。


 大学生の時はモチロンのこと今の会社に入社してからだって

男性からのお誘いは何度かあった。 


 正確にいうと3人。


 その中で海がいなければお付き合いしてもよいかなと思える人もいた。

 けれど海を選んだ。


 そういう時、『僕とつきあって』って必死で言ってきた幼い日の

中学生の海の顔が浮かぶからだ。


 30歳になったら退職、を目標に計画を立ててみた。




 今から婚約、結婚、妊娠、出産を28歳くらいで考えてみると、やはり

26歳~27歳でなんとしても結婚しておきたいンだよね~。


 海のあの調子だと黙ってプロポーズを待っていたら絶対無理だ。


 明日海が家に来る。

 明日こそ話してみよう。

 私たちの将来について。



         ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 




 俺の彼女は美人で聡明、料理も上手い。


 実は彼女、俺よりも偏差値の高い大学を出ている。

 勤めている会社も一流企業で、スペックは完全に負けている。

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