第3話 思いついても瞬殺ダメ出ししてしまう=妄想にのめりこめない

 最近の常である気絶したかのような入眠ではなく、珍しく布団の中で緩やかに眠りに入っていくあいだの妄想タイム。

 比較的大所帯の職場であるために、滅多に独りきりで過ごすことのできない昼休憩中。


 そんなとき。

 なんとなく、物語の創造に気持ちを向けてみる。


 たとえば、 

 こんな存在。

 こういう世界。

 こういった関係。

 制約という名の設定。

 あらゆる出来事。

 ひとや社会の動き。


 独白。

 対話。

 交流。


 しばらく物語を回してはみるものの。


 ……。


 ……ああ……。


 ダメだ。

 これ、既存作品の劣化版だ。


 つまらん。


 ……とはいえ、

 そういう妄──空想による創造活動──が許される時間を得ることさえ ままならない現状を鑑みるに……作品制作活動を再開したと言えるような日は遠いのではないだろうか。


 前話で脳内のアウトプットにあるフィルターの目詰まりを示唆してくださった、親愛なる くろさま(いつも ありがとうございます)。情けないことに、このフィルターの目詰まりは手強いです。安価な素材で出来ているけど、目が細かくて詰まりやすく、たびたび長々と詰まってしまうのでしょう。いっそのこと交換できてしまえれば……言っても詮無いことですが。


 とりあえず、ご報告できること。


 匍匐前進でもいい。

 進みます。

 藪道、荊棘道、退路なし。

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