夢と失望のカクヨムコン4

 100万円欲しいなー!


 と思って急いでカクヨムに登録した。数字が覚えられないので、いつのことだか忘れてしまった。

 日付はいつも覚えたときに変わってしまう。だからいつまでも、今日が何日なのか分からない。


 数字との折り合いが悪い。

 今年も一昨年も、たぶんその前も、一年くらいかけて公募のために書いて、出した小説が全部文字数オーバーだった。


 5億回くらい確認したのに。


 確認の仕方が一回一回、手を変え品を変え間違っていた。

 どう間違えていたのか、何を間違えていたのか、間違えていた身なので、今でもわからない。もしかしたらその確認も間違っていて、本当はただの一次選考落ちだったのかもしれない。


 でも出したあとの計算では、100枚くらいオーバーしていた。


 よくわからない。

 数字との折り合いの話は、また別に書こうと思う。


 10年くらい前はちゃんと選考を通っていたのに、ここ最近とんと音沙汰がない。

 一次も通らない。

 文字数がオーバーしていたり、そもそも締め切りを間違えていたり、そういうこともあったけれど、ちゃんと一次選考を通らず落ちているものが、たくさんあるのだ。

 これはつらい。いわゆるつらぽよだ。


 ぽよ。


 文章を書く以外のことをせずに生きてきたので、これがどれくらいやばいのかよく分からない。とても辛いということは分かるけど、やばさというのはピンとこない。

 認知能力が低くてよかったと思う。


 でもスーザンソンタグが、

【自分自身について、あるいは自分が欲すること、必要とすること、失望していることについて考えるのは、なるべくしないこと。自分についてはまったく、または、少なくとももてる時間のうち半分は、考えないこと。】

と『良心の領界』で言っていたので、それに倣うことにしている。

 いずれ書くことしか出来ないのだし。



 閑話休題。


 ネットなら文字数オーバーがないし、人に読んでもらえるし、100万円が貰える。

 さっそく挑戦しようと思った。

 100万円が手に入ったら、大きい犬が飼えるだろう。もしかしたら二匹飼えるかもしれない。それは無理かもしれない。


 美味しい北欧紅茶だって買える。北欧紅茶はとても高いのだ。北欧は遠いから仕方がないと思う。

 


 また閑話休題。


 すぐに夢の話をしてしまう。

 失望していることについて考えないとすれば、人は夢を見る他にはない。

 夢の中にいないのなら、すべては失望である。


 ずっと閑話であることに気がついた。


 カクヨムの話だ。

 折角なので、ともかく楽しいだけの話を書こうと思った。WEBで読むのだから隙間時間が楽しくなったら良い。

 という建前は大事にしたいけれど、単にやけくそで「ばーか!ばーか!」みたいなのを書こうという気持ちになったのだ。


 カクヨムコンがはじまってすぐ『ぼくたちはバイトがあるので異世界にはいけない。』というお仕事小説を書き始めた。


 これはもともと十年くらい前に書いた、2時間のテレビドラマ用の脚本を小説に直した(正しくは直している)もので、だからどう考えても小説では捌ききれない数の登場人物がいる。

 これでも5、6人削ったのだ。


 子豚キャラが二人もいたから、二人削った。なんでだろう。一人は残しても良かったんじゃないか?


 で、脚本から小説に直すために説明役を増やした。増やしたおかげで大筋をドラマ版からかなり変える必要が出てきた。


 まだちゃんと考えていないや。未来の自分がうまくやってくれるだろう。未来の自分にはいつも悪いことをしている。

 つまり、現在の私のことだけれど。



 で、これは3日前? 4日前? くらいに連載を始めた『アルナマルセは誰なのか』というSF小説と一緒に読んでもらうと、なんか途中でいい感じになればよいのに、と思っている。

 まだ思っている時点なので、途中でしれっとその説明を外すかもしれない。


 こっちは直近で文字数オーバーだか、一次選考落ちだかをした小説で、SFをあまり読んだことがないのに急に書きはじめたものだ。

 書いている間、日に30回は「どういうことだ?」と首を捻った。

 もう二度とSFは書くまいと思った。

 すぐ忘れるのでまた書くだろう。


 ライトノベルに憧れて書いたので、ライトノベルになっていると嬉しい。



 それにしても、カクヨムコンがはじまる半月くらい前にそれを知って登録したので、完全に情報不足だった。

 読者選考なるものを突破するには、お星様が必要なのだという。お星様は面白いお話を書いたらもらえるのだと思う。

 急いで調べたら50くらいのお星様があれば突破できる可能性があるらしい。


 けれど、そもそも50人に最後まで読んでもらうことなど不可能なのではないだろうか。ずっと0から動かないプレビュー数を見ていてそんなことを思った。


 可能なのかな?


 そもそもこのコンテストって、どんなふうに進んでいくのだろう。連載形式がよいとカクヨムさんが言っていたのでやってみているけど、何かが起こっている気はあまりしない。起こっているのかな?

 宣伝が大事だという。

 とっても難しい。


 でも、ものすごく勉強になるのでちゃんと最後までやりきれたらいいな。


 そんなことを考えながら、普段冷たいものも、炭酸もほとんど飲まないのに、自販機のメロンソーダがとても美味しく見えたので買って、一口飲んで「なるほど」と思ってリュックにしまった。(これがこの日記のオチです)


おわり。

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