6-3 解決編【スピード解決!〇〇にご用心! 】
「ハイ、どうも〜! いただきますっ! 『ゴーストイーター』のウスバカゲロウ二号ですっ!」
「三号です」
「三号くん、お疲れさまでした!」
「早速ですが、解決編といきましょう」
「原因は、最初に亡くなった女性だったんですねっ!」
「彼女は、あの部屋に住む前に自分の子供に対してネグレクトを行っていました」
「ねぐれくと、って……お世話をしないってことだっけ?」
「詳しくは言えないんですが……押入に閉じこめてご飯をあげなかったんです」
「んん……十分だよ、それだけで」
「で、まぁ……色々あって、今回の物件に一人で暮らすことになったんですが、その間取りがネグレクトしていた部屋の間取りと非常によく似ていたんです」
「ふむふむ……」
「彼女には二人の子供たちがいて、その子供たちが母親を押入に呼び寄せたと」
「痛ましい……。でも天国で一緒になれたのなら……」
「まぁ、子供たちっていうのはまだ生きているんですけどね。ギリギリのところで保護されたと聞きました」
「そうなの!?」
「生き霊ですね。たとえ親でも心底憎む根性、大したものです。非常に逞しい」
「そ、そうなの……??」
「理想は、分かりあえたら素晴らしいですけどね。そうもいかないのが現実じゃないですか。特に生き霊は、自分の意志ではどうにもできませんし」
「世知辛さMAX……!!!」
「一番困るのは、とばっちりを受けた他の入居者たちですよ」
「それもそうだね。後、物件を持っている不動産屋さんかな」
「間取りがソックリだったのが問題だったので、違う場所に新たに収納スペースをつくって、ネグレクトを行っていた部屋のお祓いをすれば良くなると思います。勘違いしていただけなので」
「その子供たちにとっては『同じ間取り』で『お母さんがいる』部屋ならどこでもよかったのかな」
「幽霊もそれぞれですから。土地に引きずられるタイプと、人に引きずられるタイプと」
「なるほどね〜〜。それじゃあ、今回はこの辺りで!! もし、面白いと感じていただけましたら高評価と!」
「チャンネル登録をお願いします」
「次回はですね、なんと大物ですよ〜〜!!」
「山の上にある廃病院にお邪魔します」
「ハイ! 小さいけれど昔からある老舗の病院だったんですけどね、とある医療ミスと立地の悪さから経営不振に陥り、廃病院になってしまったんです!」
「それ、事故物件って言うんですか?」
「医療ミスが起きてるぐらいだし、間違いなく人は死んでるよねっ!」
「まぁ、病院ですし」
「取り壊そうとすると決まって事故が起きるということで依頼がきました! 有名な心霊スポットなので、当日は他の探索者と鉢合わせしないようにしまーすっ!!」
「心霊スポットでおきる怪奇現象って、大体が同じ日に肝試し中の人間のせいですからね」
「でもさ、同じ時間に肝試しするのってスゴくない?」
「集団心理って、共有されやすいんですよ。無性に肝試しをしたい夜っていうのがあるんです」
「例えば月のない夜だったり?」
「またぶっ飛んだ話になるので今回は割愛しましょう。ごちそうさまでした」
「では次回! お会いしましょう!! とびっきりの恐怖動画になると思うので、楽しみにしておいて下さい!! では、ごちそうさまでしたっ!!」
「ばいばい」
「ばいば〜い!!」
<コメント:新着順5件表示>
アカウント名:さみ8
なんか今日、動画時間短くない?
もっと雑談してくれてもいいのに〜
アカウント名:酸欠子
↑多分、貸会議室だから時間制限があるんだと思う。
一号が昔の動画でそんなこと言ってた気がする。
アカウント名:花歩き花もげら
廃病院ですか……。
良いですね、楽しみにしています!!
アカウント名:きおるい
自分、アカウント名の一部がヘンなふうに表示されたことあるよ!
でも一回だけだからなぁ。
別に困ってないし、どーでもいいんじゃない?
アカウント名:R san
good^^
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