第5話 出会い ①
ぐるぐると考えていると
四時間なんてあっという間に過ぎ
俺は北の大地へと降り立った。
とりあえず出来たばかりの街を散策しようと思い新函館北斗駅舎の外へ出て見たものの、周りは何もなくただ畑が広がっていた。
見るような店などもなくすぐに
俺は函館へ向かう快速ライナーへ乗るためにホームへと戻った。
時間はたっぷりあるのだからあわてることなどない。
自分が住んでいた街はまだクーラーが必要なくらいな気候だったのに
ホームは北の大地らしく少し冷たい
風が吹いていた。
快速ライナーが来るまで10分以上
あるためKioskで買った北海道限定
ビール、サッポロクラシックを東京駅で買った柿ピーをつまみに飲み始めた。
函館についたらまずホテルを見つけて
観光バスがあれば乗るとしよう。
以前、仕事できたことはあったが
観光することなく帰ったので色々
ゆっくりみて回りたいと思った。
後でガイドブックを買おう。
スマホのカメラは使えるしなんて
考えている自分に驚いた。
結構元気じゃないか?
そうしょげた所で現実は変わらない。
だったらこの旅行をとことん楽しんでやればいい。
酔いが回ってきたのか頬が緩むのが
わかった。
妻に笑ってんじゃないと言われた事を思い出し、俺はまた大きな溜息を
吐き出した瞬間
快速ライナーがホームへ入ってきた。
ドアが開き乗り込むとドアのすぐそばやな座った。
乗客は疎らで静かだった。
やはり平日だからだろうか?
それとも人が少ないのか?
2本目のサッポロクラシックを
開け喉へ流し込みながら車窓を眺める。先程見た景色と大差はなく畑が
広がっていた。
この辺りの家賃相場はどのぐらいだろうか?
もう帰らず永住してしまうのもいいかもしれない。
そんな事を考えていたら
新函館北斗駅から函館駅までの
15分間はかなり短く感じた。
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