第11話銀河司令センター

「何か考えごと?」


「Kail


うん、Reiが大変そうで」


「まぁ、君も経験してるから


わかってると思うけど


このmissionは大変だから」





「そうなんだけど


Reiの場合、本来の転生先じゃないから


違和感があると言ってたわ」


「違和感はもしかしたらあるかもしれない


本来とは違う場所に毎日いるから


Reiの本来の転生先は


京都のどこだっけ?」


「えーっと、京都府貴宝市」


「貴宝市?そこって......」


「そうだわ


Reiすごい場所に転生する予定だったのね」


「だな」





「そういえば、Ritoはどう?」


「Ritoは母子家庭だから


1人が多いかな


でも担任の先生が気にかけてくれてるのが


まだ救いかな


ご飯作ってくれたり、勉強みたり」


「向こうにも親切な先生がいるのね」





「担任彼女なんだ」


「この人.....」


「向こうの世界では


二ツ木先生っていうんだけど」


「そう


で、Ritoくんは今彼女のお陰でなんとか

 

毎日を送れてるのね」


「そうなんだ


今は黙って見守るしかない」





「そういえば特別転生者のSeiaなんだけど


なんとなくReiのこと


気づいてるかもしれない」


「えっ、そうなの?いつから?」


「おそらくReiの初日から」


「えっ、そんなに早くから??


Kailもしかしてそのことに気づいてたの?」


「いや、あの時はなんとなく


Seiaの担当のKeiと最近の


Seiaとのやりとりを


見せてもらったんだけど、これ」





Kei


なんとかやってるよ


でも少し不思議なことがあって


特別転生者はその地域に1人だよね?





「これは間違いなく気づいてるわね


Keiはなんて答えたの?」


「そのことには特に触れず


頑張れとだけ送ったらしい」





「どうして気がついたのかしら?


Seiaに分かる特殊能力があったとしても


まだ10歳だから能力スイッチは


起動されていないから眠ってるはずなのに」





「Reiが他の特別転生者と


同じ日に転生していたら


Seiaの初日と同じ日に


顔をあわせていたから


特に違和感には気づかなかったと思うんだが


Seiaの転生翌日に突然


Reiが教室にいたから気づいたんだろう


前日は欠席者もいなかったし


同じ転生者のSeiaは突然Reiが現れて


転校生という扱いでもなく


クラスメイトが違和感なく


Reiと関わっているのを見たら


自分と同じなんじゃないかと気づくと思う」





「なるほど、そういうことね


もしSeiaがReiに


そのことを伝えてしまったら


Seiaのmissionがそこで終わってしまう」


「Seiaも規則は頭に入ってるから


大丈夫だと思うんだけど


まだ中身は10歳の子供だからな


どこまで我慢できるか」





「ほんとに無事に任務が終わることを


祈るわ」


「そうだな


引き続き見守るしかない


何かあったらすぐに教えてくれ」


「うん.....」


「大丈夫だから


すべては必ずうまくいくから


転生にトラブルはつきものだ」


「うん.....」



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