第6話降り立つ 3-dimensional life start of Rei

眩しい


Welcome to the 3dimensional





ここはどこ??


私の新しい家??


私のベッド??


階段を降りていく





すると


「Rei、早くご飯を食べなさい


もうすぐバイオリンの先生が来ますよ」


えっ、バイオリン!?


私できないよ





リビングらしき場所を見渡す


ざっと30畳ぐらいはありそう


私の家お金持ちなんだきっと





「Reiさん、パンにはバターにします?


それとも自家製のジャムにされます?」


「えっ、じゃあジャムで」


「わかりました


すぐに用意しますね」





わかったあの女の人は


お手伝いさんなんだ


名前なんて言うんだろう


まさか聞くわけにいかないし





何も考えずに行動すれば


それに合わせて周りが動き出す


私が決めて呼べばそれで動き出すの??





「あの、真由さん」


「はい、何でしょう?」


すごい、動き出した


「あっいえ、今日のご飯も美味しい」


「良かった


Reiさん、パンをどうぞ」


「ありがとう」





時計を見ると夕方の17時半


平日の月曜日


18時


予定通り


バイオリンの先生らしき人が家にくる  





「先生こんばんは


今日も宜しくお願いします」


お母さんが出迎える


「Reiちゃんこんばんは


今日も頑張りましょう」


名前知ってるんだ


どうしよう、バイオリンほんとにできない





「じゃあ、さっそく


こないだの続きから弾いてみて」


えっ、こないだの続きって言われても


バイオリンをケースから取り出す


楽譜を適当に並べる





もういいや


とりあえず適当に弾いちゃえ





あれっ、できてる私


バイオリン弾いてる  


手が勝手に動く


こないだの続きなのか分からないけど


先生は真剣に聞いている





「あっ、ほらここまた間違えてる


もう少しここはのばしてみて


もっと感情をこめて


いつも言ってるでしょ


楽器は生き物


Reiちゃんの豊かな感情を


もっと音にのせて」





感情を音にのせる


こうかな??


「そう、さっきより良くなってる


コンクールまであまり時間がないから


どんどん仕上げるわよ」


えっ、私コンクールに出るの!?






バイオリンが無事に終わって


ホッとしていると


キッチンにあるカレンダーが目に入る


毎日予定がびっしり


ピアノに英語にバレエに


私どれだけ忙しいの?





で、今は火曜日の朝


学校かぁ


場所が分からない


適当に歩いたら着くのかな





ピンクのランドセルに


ママに髪を巻いてもらい


いわゆるデパートで売ってるような


ブランドの服を着て学校へと向かう


どれぐらい歩いただろうか


目の前に学校が見えてきた





着いた


次はクラスか


10歳だから5年生くらいだよね


1組でいいや


ガラガラ


開けた瞬間


周りの突き刺さるような視線





えっ、何??


私何か間違えた??


一番後ろの窓際の席が空いている


黙ってそこに座ってみる


何だったんだろう今の


することもなくぼーっとしていると


女の子たちが寄ってくる





「おはよう」


返事はかえってこない


「Reiちゃん今日もおしゃれ」


「ありがとう」


「でも、学校に来てくる服じゃないよね」と


もう一人の子が言う


「ねー、一緒に遊んでもし服が汚れたら


何言われるかわかんないもん


こわくて遊べない」と言って


去っていった





私、もしかしていじめられてるのかな


確かに私の髪型に服装


少し浮いてる気が する





ガラガラ


先生が入ってきた


優しそうなおじさんだった





なんだろう


先生にジーっと見られてる気がする

 

今日がはじめてってバレたのかな?





「はい、ホームルームをはじめます」


何事もなかったようにはじめる


気のせいか




 

あっ、私日直だきっと


泉Rei


あれきっと私


泉って言うんだ





なんとか初日を終える


私友達できないかも


先が思いやられるよー


はぁ





「泉さん、僕たち日直だから


職員室に今日の日誌出しにいこう」


「あっ、はい」


今日はじめて


人に優しく話しかけられた


それだけのことなのにホッとする





この子名前なんて言うんだろう


日直のとこに名前書いてあったっけ?


「僕の名前はSeiaだから」 


「あっ、うん」


自分から名乗ってきた


Seiaくんね





職員室に寄ってSeiaくんと別れて


家へと帰る


これで学校の行き帰りは大丈夫そう


はぁー今日は疲れたぁ


私こんなんでやってけるのかな





そういえば、私の今いる場所ってどこなの?


mission mobileを取り出す





私がいる場所は兵庫県だ


兵庫県神園市らしい


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