最初の外泊

8月21日火曜日・

広日記『5時50分起床』

広日記『6時58分朝食が届いたアナウンス。パン、ツナサラダ、バナナ、牛乳、お茶。』

広日記『7時22分朝食完食』

広日記『7時32分朝食後の薬を配るアナウンス』

広日記『10時母私を迎えに来た。私は眠っていたので母に起こされた』

広は通信機器のメモ機能を使い日記を書いた。

広日記『10時30分支度を終えナースステーションに行き、念の為のとんぷく薬をナースさんから受け取り、外泊時の説明を受けた。そしていざ、外泊へ』

広日記『11時10分自宅と病院の中間にある乗り継ぎ駅に到着し、駅の中にあるレストランでオムライスを注文』

広日記『11時22分オムライスが来る』

広日記『11時34分完食』

広日記『11時58分しばらくレストランで休憩したあと、電車にまた乗って自宅の最寄り駅到着』

広日記『12時15分自宅に到着。早速オンラインゲームをしようとしたが、ゲーム機のコントローラーのバッテリーが無く、しばらく充電することに。その間面会時に頼んで録画しておいてもらった、私の好きなシンガーソングライターが出演していた、テレビ番組を見ていたり、お菓子食べていたりして過ごした』

広日記『17時オンラインゲームをする。久しぶりで嬉しい』

コンコンとノックして海里が広の部屋の扉を開ける。

海里「お楽しみなところ失礼。そろそろ晩ご飯よ。ウチでもまだ、ほぼ病院と同じ生活リズムで過ごしてもらうよ」

広「しょうがないなー」

海里「今からスーパーで買い物するから一緒に行こう」

広「うん」

広日記『18時20分母とスーパーに買い物に出掛ける』

海里「夏だしすいか食べようか。アイスは買って行く?」

広「うん」

海里「一時退院のお祝いに、スーパーのだけどお寿司買って行こう」

広日記『18時40分自宅に到着して夕食。スーパーの手巻きずしとすいか』

広日記『18時50分夕食完食。夕食後の薬も夕食直後に飲む』

その後オンラインゲームをする広であった。

広日記『20時30分寝る前の薬を飲む。ついでにスーパーで買ったアイスを食べた』

その後またオンラインゲームをする広。

広日記『21時35分入浴』

広日記『21時53分私の部屋に戻る』

数分後、海里から広の通信機器に、メッセージが届く。

海里「今日はおつかれさま。明日の朝は早いから先に寝るけど、さみしくなったり不安だったら起こしてね。ハグするし、トンプクもあるから大丈夫ね!」

その後またまたオンラインゲームをする広。程よく夜更かしをした広であった。そしてゲームを終えた後、広は紙に日記を書いた。

8月22日水曜日・

広日記『3時34分起床また眠る。8時27分母に起こされ起床』

海里「保健所に向かう時間だよ!チョコパン食べて、サッと身支度して行くよ。徒歩で行ける距離だから歩きだよ!」

広日記『8時30分チョコパンを食べて保健所に向かう』

今日も広は通信機器のメモ機能で日記を書く。

広日記『8時47分保健所到着』

保健所の人「今日はどうなさいましたか?」

広「担当してもらっている武井さんと面談に来ました」

保健所の人「呼びましょう…」

保健師武井「あっどうも。いらしていたんですね。どうぞこちらへ」

広日記『8時50分武井さんに面談室に通され面談が始まる』

保健師武井「昨日病院から何時頃帰れましたか」

広「昼頃」

保健師武井「今日も暑かったでしょ」

広「夏だなって思った」

保健師武井「ご飯は食べられた?」

広「朝はパンを食べた」

保健師武井「昨日の夜はどう?」

広「食べたよ。お寿司」

保健師武井「おおそれは豪華な」

広「スーパーなのだけどね」

保健師武井「広さんのリクエストですか?」

広「いえ適当な物で。でも生ものだから良かったかな」

保健師武井「そうだね。病院じゃ生もの食べられないもんね。それではお母さんとは以前電話で話しましたけど、改めて28日火曜の待ち合わせの確認等についての話しをしましょう。センター最寄り駅10時30分集合で、センターの人が道案内してくれるんですよね」

海里「そうでした。広に間違ってセンターに集合と教えてしまいました」

保健師武井「気になさらずに。それで我々は現地集合ではなく、烏山大学病院の最寄り駅に集合ですよね。何時頃にします?」

海里「時間はそうすると早い方が良いですよね。9時に病院を出る予定で、病院の最寄り駅に9時45分で約束通り、改札口で待ち合わせしましょう。そして10時30分にデイケアセンター最寄り駅に到着ということでどうでしょう」

保健師武井「分かりました。そうしましょう。見学先のデイケアセンターの対象者は若者です。そして20名から25名程の小規模グループで過ごし、対話中心で作業療法を行うので、会話が不得意だと大変かも知れません。今回紹介したところはエキスパートな役員がいるのでオススメした訳です。それでは今回はこのぐらいにしましょうか。今日はお越し頂きありがとうございます」

海里「こちらこそ、ありがとうございます」

保健師武井「28日当日よろしくお願いします」

広日記『8時55分面談終了し、自宅に戻りその後オンラインゲームをする』

コンコンとノックして広の部屋の扉を開ける海里。

海里「もう昼過ぎでママはお腹ペコペコ。ゲームを切り上げて、どこか食べに行こう」

広「良いよ。近所のラーメン屋で冷やし中華食べたい。夏を感じる為に」

海里「良いよ。冷やし中華で」

広日記『14時15分昼食の為母と外出。それまでオンラインゲームをしていた』

広日記『14時20分近所のラーメン屋で冷やし中華を注文』

広日記『12時25分冷やし中華来る』

広日記『14時35分完食。少しだけ食後休みをした』

広日記『14時45分自宅に戻る』

海里「そろそろお風呂入っておきな」

広「うん」

広日記『15時15分入浴』

広日記『15時30分私の部屋に戻る』

広日記『15時50分お風呂上りの休憩を20分程して、それから17時までオンラインゲームをした。そしてSNSにゲームのプレイ動画を投稿。冷やし中華を食べたことも投稿した。』

コンコンとノックして広の部屋の扉を開ける海里

海里「そろそろ病院に戻るよ。用意して」

広「うん」

広日記『17時27分病院に戻る為家を出る』

広日記『17時46分自宅の最寄り駅出発。またね私の住む街』

広日記『17時57分烏病院の最寄り駅到着』

広日記『18時23分烏山大学病院到着。病院に着くまでに飲み物とお菓子を買ってもらった。その後歩きながら母「病院に近づいて来ると虚しくなるね。ならない?また病院の中だよ」と言った。私「うーん」(虚しくはなる程じゃないなー)と思いながらうなずいたのか、うなったのか分からない程度の「うん」を言った。母は続けて「今はツラく苦しい時期だけど、退院すればきっと良い人生が来るよ」と言った。そして病院のレストランでオムライスを注文した。』

広日記『18時30分オムライスが出来上がり食事する』

広日記『18時45分完食夕食後の薬を飲む』

広日記『18時54分精神科病棟に戻り、ナースステーションでナースさんに外泊がどうだったかを報告』

広日記『19時40分荷物整理が終わって、母帰宅。ハグして握手して手を振り病室で別れた。別れ際母は「今日も広は頑張っている。頑張った」と言った。』

その後紙に広は日記を書き写した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る