開放時間増える

7月24日火曜日・

広日記『14時7分入浴』

広日記『14時31分隔離室に戻る。さあ、歩こう』

広日記『15時・11時から15時の間は歩ける時間はたくさん歩いた。時に隔離室に戻って休んだりした。今日も病棟内をよく歩いた。』

広日記『15時10分成田先生に診察室に呼ばれる』

23日月曜日の海里の言うように診察室には海里が居た。3人での会話が始まった。

成田「早速なんだけど隔離の開放時間について、開放時間を伸ばしても良いと思うんだ。それで隔離の開放時間を朝の6時から開放して夜は20時まで開放しようと思う」

広「隔離を無くして、もうステップ踏んで大部屋に移ろうかと海里と話したけど、それは出来ないの?」

成田「薬の調整をしたいので、隔離は続きそうですね。お母さんはどうですか?隔離や大部屋に移る事、退院後について」

海里「退院後はリアルでの居場所作りをして、SNSに依存しないで仲間作りをして欲しいです。それと保健師さんに本人が相談したいことを宿題にして書かせたんです」

成田「そうですか良かったら見せてもらえますか?」

広「病室にある」

海里「取りに行っておいで」

広は隔離室に戻り、宿題のメモを持ち、診察室に戻った。そして成田先生にメモを手渡した。宿題のメモの内容はこうだ。

『「8月3日金曜日に向けて自分の気持ちを文章や言葉にしてみよう!」①保健師さんに聞いてみたいこと・どんな仕事でどこまでサポートしてくれる人?・保健所って具体的にどんな所?②自分の興味好きなこと・嫌いなこと・興味好きなこと・ゲーム好き、創作好き、お菓子甘い物好き、音楽聴くのが好き・嫌いなこと・太った人苦手、食事苦手③これからやってみたいこと、してみたいこと・今の活動を本格化する、異性の装い』

成田「なるほど。今の活動を本格化するってどういう事ですか?」

広「創作団体にも入っているし、創作の幅をインターネットでも発信して行きたい」

海里「あまりそれに固執し過ぎて自分を疲れさせなければ良いですけど」

成田「確かにそれはありますけど」

広は(本当に頭の固い大人達だな)と思った。

成田「私は日曜日はメールの確認をしないようにして休日を過ごしています。そのおかけで次の日は大変ですけど日曜日は気がラクです。毎日が良くないだけだと思います。それとその宿題で追加するなら得意な事苦手な事でしょう。保健師さんと今後話して行く中で仕事を見つける際に向き不向きの判断材料になるでしょう。今回話したのは隔離について。ちなみに27日金曜日私は不在ですが、その日に居る医師に落ち着いて過ごせているようであれば全ての時間を開放して隔離を解除出来るように伝えておきます。他に伝えたい事があれば言って下さい」

広「出来れば通信機器を使わせて下さい」

成田「それは出来ないけど気持ちは伝わっています。まだだけどいずれ許可が出せれば出すよ。時が来ればね。その時まで待っていて。それじゃあ今回はこれで終わりましょう。次回また話し合いましょう」

海里「ありがとうございました」

広「ありがとうございます」

広日記『15時52分隔離室に戻る』

海里「良かったね!開放時間が伸びて」

広「うん!」

その後たわいもない話しや、家族の近況を海里が話しをして、過ごした2人であった。

広日記『17時49分夕食が届いたアナウンス。隔離の開放時間も増えたので自ら夕食を隔離室に運んだ。6時から20時までは重たい扉は開いているので朝食から夕食まで自ら病室に運べる。白米、牛肉の卵とじ、青菜のお浸し、みそ汁、ゼリー、お茶』

広日記『17時57分白米だけ残す』

広日記『18時10分夕食後の薬を配るアナウンス』

海里「薬もらいにナースステーション前に並んでおいで」

広「いいよ。薬来るのを待っている。並ぶのは明日からにするよ」

海里「もう20時までは開放時間なんだから一人で出ても平気なんだよ」

広「分かった。じゃあ列に並んで来る」

広日記『また去年みたく薬をもらう為にナースステーション前に出来る患者の列に並ぶなんて思いもしなかった。列に並ぶその日が来るまでには退院したかったが、他の患者と同じように過ごせることが増えて喜ばしいやらなんとやらという気持ちだ。』

広日記『19時15分母帰宅。ナースステーション前で握手して手を振り見送り別れた。今日は隔離の開放時間が伸びて良かったと母は感想を言ったり、家族のことや、たわいもない話しをして、夕食後しばらくしてから多目的室に行き、病院の周りの夜景を見ながら私が未熟児で産まれ、産まれたすぐは大変だったという話しを昔から聞かされているが、母も開放時間が伸びて嬉しかったんだろう。たいがい困難を乗り越えた後は、その話しをする。』

広日記『面会終了まで5分前のアナウンス』

広日記『20時母帰宅後30分ほど小型音楽再生機で私の好きなシンガーソングライターの歌を聴いた。そしてナースステーションに行きナースさんに充電を頼んだ。その後今日最後の隔離室からの外出をして病棟内を歩くことにした。そして時間になり隔離室に戻りトイレをしていた。その時ナースさんが「重い扉を閉めるね」と言ってトイレ中に重たい扉は閉ざされた。』

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