次暴れたら身体拘束
7月6日金曜日・
広日記『1時20分就寝』
広日記『10時5分起床信頼している長渕ナースに暴れた後と眠れなくてもらった2回の頓服薬のせいか寝起きが昨日と同じく眠い。とりあえず成田先生にも先程、声を掛けられ起こされた時に成田先生は今日は午前中しか病棟に居られないとのことだからナースコールを押そう。しかし朝食も置かれていたけど運び込まれたことすら記憶にない程眠っていたのだろう』
広はナースコールを押してナースさんに成田先生に来てもらうように頼んだ。
広「すいませーん成田先生に来てもらうように伝えてもらえませんかー」
ナースコール越しナース「今成田先生忙しいみたい。とりあえず私が行くから話し聞くよ。待ってて」
広(お前に用はねぇんだけどな)「はーい」
広日記『10時20分ナースさんが来た』
ナース「成田先生にどんな用があるの?」
広「今日午前中に成田先生と話す予定がある」
ナース「そうなんだ。でも今忙しいみたいだから私と、しばらくお話ししてよう」
広「いいよ」
ナース「退院したら何がしたい?」
広「やっぱりSNSとオンラインゲームかな」
ナース「ゲームはどんなのをやるの?RPGとか?」
広「RPGはしないけど他なら色んなのをやる。大体マルチ対戦のゲームがメインかな」
ナース「そうなんだ。じゃあSNSもゲームの事を投稿していたの?」
広「うん。でも日常の事も投稿していた。それでなのかなフォロワー減ったの」
ナース「そんな事ないよゴメンね気を悪くしちゃうような質問しちゃって」
広「ううんいいよ。そうだ、朝食片付けてもらうのと、昨日充電頼んだままの小型音楽再生機持って来てもらえますか?」
ナース「あ、いいよ。持って行くね。そして持って来るね」
広「お願いします」
広日記『ナースさん来て話したり小型音楽再生機持って来てもらったり、食器片づけてもらった』
広日記『10時55分ナースさんとの会話の時間終わる』
広日記『11時成田先生隔離室に来る』
成田「おっ、次はちゃんと起きられているね」
広「昨日母親が言っていたんだけど、殺害予告時の気持ちと言うか感情を成田先生に伝えなさいって。だから紙に書いたから見て欲しい」
広は海里からの宿題の殺害予告時の感情のメモを成田先生に手渡した。
成田「なるほど。不思議、何故、謎、疑問、どうしていなくなる、このままドンドン減るのでは、恐い、悲しい、自分を守らなくては、やけ、自暴自棄ねぇ。自分を守るって?」
広「誰かを殺してでも自分を守りたかった」
成田「どうしてそこまでして守りたかったの?」
広「恐かったから」
成田「それは病気。誰かを殺してもいいって言う人は出しづらい」
広「昔たまに父親に暴れ殴られていた。その時「自分を守るには他人を殺すしかない」って言っていた。でも昔の父親と同じくはなりたくは無い。それと早く退院してSNSしたい」
成田「早く退院したいのとSNSしたい気持ちは充分に伝わっている。でも去年の入院の時に広さんが暴れ身体拘束された際、SNSに「準備は出来ている」「やってやる」と物騒な投稿があったとカルテに書いてありました。そして今回昨日も暴れたしその上、隣の病室から苦情も来ました。今日実は隔離の開放時間を作ろうとしたけど、そんな事をしていると出そうにも出してあげられない。どうしたら暴れない?」
広「なにもない隔離室の部屋だからこの前の診察で先生が言っていた、退院まで隔離室だけどSNSが使えるのと大部屋に移れるけど退院までSNSが使えないという、もしもの二択ならこの前も言ったけどSNSが使える方が良い。それならきっと暴れない」実はそのような二択の会話も7月3日の診察室で行われていた。
成田「前も言ったけどSNSは最終段階なんだよな。うーん、じゃあ暴れたくなったら頓服使おう。そして頓服もダメな時はナースさんに話しを聞いてもらって相談に乗ってもらうのは、どうかな?」
広「うーん頓服かー朝起きられなくなるんだよねぇ」
成田「でもそれが最善だと思うけどね。暴れて壁殴ったり蹴ったりしたら、骨折する可能性あるよ。次暴れたら身体拘束ね」
広「えー!そんなーじゃあ退院するにはどうしたらいいの」
成田「まずは隔離室から出て、暴れず大部屋で、落ち着いて過ごせたら、退院出来ます。それとなんで昨日は暴れたの?」
広「退院延びるのが恐くなって」
成田「暴れたら逆に退院が延びるだけだよ。とりあえず次暴れたら身体拘束だからね。それと明日も診察あります。明日は起きていてね。メモの気持ちも伝わりました。それじゃあ明日」成田先生は隔離室から出て行った。
広は日記に今の会話を書き記した。
広日記『12時昼食が病棟に届いたアナウンス』
広日記『12時5分昼食運び込まれる。白米、さわらの西京焼き、マカロニサラダ、みそ汁、ぶどう、お茶』
広日記『昼食後の薬を配るのと検温するアナウンス』
広日記『12時45分検温しにナースさんが来た。成田先生となにを話したか聞かれたから回答した。『退院延びるのが恐くなって暴れたって伝えて、「暴れたら退院が延びるだけだよ」って言われた。それと暴れたくなったら先にとんぷく、その後ナースさんと話すって決めた。あとは「今日隔離の開放時間作ろうと思ったけど暴れたから難しい」って』ナースさん「そっか分かった。教えてくれてありがとう。でもとんぷくが間に合わずだったりした場合のことも考えなくちゃね」と言ってナースさんは隔離室から出て行った。』
広日記『16時さっきのナースさんが来て考えの調子を聞かれた。私はどうやって不安や恐くなったりして、暴れたくなった時に、とんぷく無しで落ち着けるか、じっくり考えたことを伝えた。それはハグすることだ。ナースさんには「それは仲の良い家族みたいな関係ならいいけど、それ以外の他人同士はちょっとな…」とおどろかれ引かれ気味だった。私は次暴れたら身体拘束の可能性もあると伝え、とんぷくで薬というものに頼るより最善だと伝えた。その理由はこう私は述べた「去年退院後気持ちが不安定になった時にハグを家族として落ち着いた。だからナースさんともしても悪く無いと考えた」と。そしてナースさんは「なるほどね」と言った。明日成田先生と話すし、この考えを言ってみようと思う』
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