第3話 委員長?ばれましたよ?

「美月ちゃんおはよう」


「おはよう」

周りは、俺と美月が一緒に登校してきていることに驚いているようだ。


「なんか、注目されちゃってるね///」

そんな顔を赤らめられても、こうなることは容易に想像できたでしょ…

絶対わざとや…


「そうだね、明日からは別々に登校してこようか。美月も迷惑だろうし」

とあくまでもお前のことを考えて行ってるんだぜ感を出してみた、あれ?これってもしかして俺くずじゃね?


「優しいね…、でも大丈夫だよ。みんなに言い聞かせればいいんだもん」

怖いよ?ねえ、いつものみんなに優しい美月さんに戻って…?


クラスに入ってみれば、こっちを見てひそひそと話をしている。

スクールカースト上位の男子たちからしばらくして呼び出された。


「おい、俺らの美月ちゃんになにして近づいたんだ」

それはそれは、大層お怒りの様子だった。

本当のことを話す義理はないので、失礼しますと帰ろうとしたところ、殴られそうになった


「私の亜希君に何するの…?ねえ…?」

やばい、正直こいつらを助ける義理なんてないんだが問題を起こしたら大変だ…


「み、美月ちゃん。この男に美月ちゃんを脅すのをやめさせようとしていたんだよ、そしたらこいつが逃げそうになったらとっさにね?」


「脅す?誰が?誰を?」

あいえー、余計にひどくなってそうだぞ?

このままじゃ、BADENDルートだ。何かないものか…

そうこうしているうちに今にも美月は、上位カースト男子どもを殺しそうな勢いだ。

ええい、こうなりゃやけくそじゃい


俺は、美月に抱き着き動けないようにした。

「あ、亜希君?離して、あいつらを殺さなきゃ…」

だめだ、完全にあっちに逝ってる。


「美月…聞いてくれ。俺は、いつもの優しい美月が好きなんだ。落ち着いてくれ…」

俺は美月の耳元でささやいた。


「そんな///、みんなの前で好きだなんて…大胆だよ亜希君///」


何とか、人が亡くなることは防げたらしい…。だが、『きゃーきゃー』周りから聞こえる。なんだよ、見世物じゃねえぞ…

美月が俺の耳元に顔を近づけて、耳をハムハムしている。


「美月さん…?何をしていらっしゃるの?」

「私のものだって印をつけてるの」

耳がこそばゆいから、止めていただきたい。

大体、そういった印ってキスマーク(?)をつけるもんなんじゃないの?


「そろそろ、離れていただけますかね?」

「えー、いいじゃん。みんなにもっと見せつけようよ///」

顔を赤らめるんだったら言わなきゃいいのに。可愛いじゃねえかちくしょう。


やっと、放してもらえたと思ったら、次は質問攻めにあった。


「二人って、やっぱ付き合ってるの?」


「亜希君とはね、同居生活してるの。そしてゆくゆくは、結婚するんだ~。ねっ?」

「いや、ねっ?って言われても…」

「ね?」

「ひ、ひゃい」


「あはは、仲良しだね~」

おい、お前これのどこが仲良しなんだ?圧倒的に尻に敷かれてるじゃねえか


「ぶっちゃけ、どこまで進んでるの?」


「一緒に、お風呂に入った仲だとだけ言っておこっか、ね?亜希君」

「はい…、そうです…」


なにこの公開処刑、もうやだおうちかえりゅー。って、帰る場所美月の家じゃん…

「あの…、そろそろ勘弁してください。恥ずかしくて死んでしまいます」


「じゃあ、今日はおしまい。また、明日よろしくね」

「おっけ~」

美月さん、おっけーじゃないですよ


男子からは、さっきまで殺気のこもった視線が飛んできていたが、今では哀れみの視線が飛んでくる。やめて、余計に恥ずかしくなる。

さっきの上位カースト勢もじゃっかん引いている。

やめて、そんな目で見ないで。お前たちを助けたんだぞ俺は。


「亜希君、お昼食べよ♪」

「う~い」


お昼はサンドウィッチか、

「いただきます」

うん、うまい。このハムとレタスの絶妙なバランスにいい感じのソースがうまい。


「おいしいよ」

「嬉しい♪、ありがとう。どんどん食べてね」

なんていうか、若干の鉄っぽさがあるんだけど、深くは考えないぞ…うん…

慣れ始めている自分が恐ろしい


「今日の夕飯は、何がいい?」

「うむ…、昨日はハンバーグだったからな…。正直美月の作るものなら何でもおいしいからなんでもいいや」

「わかった、じゃあ放課後までには決めておくね」

「よろしくお願いします」



胃袋をつかむのはクリア。次は、子供さえ作ればもうオッケーだよね…?ふふふ。

今日は、睡眠薬と媚薬をいりまぜたものをごちそうするね♪

たくさん食べてね、亜希 君…?

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