第19話 合格祝い

 翌日、電車に乗ると理恵が話しかけて来た。

「理恵ちゃん、話があるんだ。今日の夕方、帰りの駅で待って居て貰っていいかな?」

「ええ、いいですけど…」

 理恵も何の事か分からないが、達也のただならぬ雰囲気に、それだけ言うのが精一杯だ。

 夕方も一緒の電車になったが、達也は理恵の姿をみると避けた。

 理恵も達也の後を追うような事はしなかった。

 いつもの駅舎のベンチに座り、達也が話し出す。

「あのさ、俺たちが付き合っているという噂があるらしい。君は、知っているか?」

「はい、噂で。でも、それはあくまで噂なので、仕方ないですよね」

「それは俺にとっては迷惑なんだ。正直、俺は王美姫と付き合っている。だから、そんな噂が立つのは迷惑だし、彼女も凄く気にしている」

「先輩は、どうするんですか?」

「今度から電車で会っても話しかけないで欲しい。そうすると、人の噂も75日というだろう。そのうち、噂もなくなるさ」

「私は嫌です」

「いや、それは困る」

「私は、困りません」

「何を言うんだ。君だって変な噂を流されるのは嫌だろう」

「私も先輩が好きです。正直、美姫先輩より私を選んで欲しいです。私じゃだめですか?」

「悪いが、君の期待には応えられない」

 理恵の目から涙が溢れた。それを見た達也は心が痛む。

「理恵ちゃは綺麗だ。俺じゃなくても、きっといい人が現れると思う」

「嘘です」

 理恵は自分を自己催眠にかけている状態になっている。そしてそれは、相手の男が振り向くと解けてしまう質の悪い催眠だ。

 なので、達也が美姫の方を向いている時点では解ける事はない。

「何度も言うけど、俺は君の希望に応えられない。俺には美姫が居る。彼女の涙は見たくない」

 達也はそう言うと、理恵を残して駅舎を出て、バイクの停めてある駐輪場に行き、自分のバイクに跨った。

 達也が駅前を出ていくと同時に、理恵の母の車が入ってきた。


 達也は翌日から以前の通学時間に戻した。そうすると理恵に会わないで済むからだ。

 その分の電気工事士の勉強は家ですることにした。

 しかし、そうなると今度は理恵が振られたという噂が達也の学校と理恵の学校に広がる。

 そして、それは美姫を快く思わない人々によって、美姫が妨害したような話として拡散した。

 そうなると悲劇のヒロインは理恵になる。

 さすがに高校生になると陰湿ないじめみたいなものはないが、それでも美姫を無視したりする女生徒は出てきた。

 ただでさえ少ない友だちが、更に少なくなった。

 美姫に話しかけて来る生徒はいなくなったので、無視される理由が、美姫には分からない。

 しかし、それは今に始まった訳でもない。昔から、学校でも自宅でも一人だった美姫にとっては、達也だけが心の支えだ。


「達也、お前、美人の彼女と別れたらしいな」

 電気工事士の試験を直前に控えた日に、信二が言って来た。

「最初から付き合ってないから、別れたなんて事はない」

 信二の言う彼女が理恵だと分かったが、信二の情報はかなり遅い。

「えー、そうなのか。巷ではかなり噂になっているが…」

「お前の情報も、かなりいい加減だな」

「それなら、俺がアタックしようかな」

「是非、やってくれ。俺は応援するぞ」

「いや、俺には美姫ちゃんが居る。彼女から浮気する訳にはいかん」

「その美姫ちゃんとは、どうなっているんだ」

 達也は、信二に聞いてみたくなった。

「あれから、二、三度店に行ってみたが、土曜日は居ない事が分かった。店に居るのは日曜日だ。それでだな、達也、今度の日曜日、美姫ちゃんの店に行ってみないか?」

「電気工事士の試験が済んだら、合格祝いと言うなら行ってもいいぞ」

「ほう、合格したら、達也の分ぐらい奢ってやるよ」

「その言葉、忘れるなよ」

「真一兄さんを連れて行くから問題ない」

「それじゃあ、真一さんが出すって事だろう」

「へへへ、まあいいじゃないか」

 達也は、お調子者の信二に思わず笑ってしまう。

 結局、合格通知が届いた12月の日曜日に達也と信二、それに信二の兄と、その友人の啓太郎で、美姫の店に行った。

「信二、それで、どれが信二のお気に入りの子だ?」

 ウェートレスと言っても、とても女子高生と呼べるような女性はいない。

 そこに、水を運んできた影が出来た。

「いらっしゃいませ。あっ、たっくん、どうしたの?」

 美姫がいきなり、「たっくん」と呼んだので、全員が達也を見る。

「いや、信二が美姫の店に行きたいって言うから、一緒に来た」

「あら、そうなんだ。なら、決まったら、呼んでね。飲み物はサービスするわ。お父さんにも言っておくから」

 美姫はそれだけ言うと、別の客の応対に行ってしまった。

 二人の馴れ馴れしい会話を聞いて、達也以外は全員が口を開けている。

「達也、美姫ちゃんとかなり馴れ馴れしく話していたが、知り合いなのか?」

「ああ、彼女だ」

「「「はっ?」」」

「ちょっと待て。何だって?」

「だから、彼女だって」

「う、嘘だろう…」

「いや、見ての通りだ。何なら彼女に直接聞いて貰っても良い」

「信二、もしかして、信二の言っていた気になる彼女というのは?」

「あ、今の美姫ちゃん…」

 応対に来た美姫は薄化粧をしていて、ちょっと女子高生より上に見え、十分美人だ。

 達也以外の全員が、一瞬目を奪われたくらいに。

「達也、いつの間に…」

「いつの間にって言われても、既にお互いの両親には、許可を貰ってるし」

「な、何だって!それって、結婚を前提としているって事か?」

「しまった、そういう事だよな。そこまで考えてなかった」

「なら、お互いの両親に合ってどうするんだよ」

「う、うん、まあ、結婚だよな。将来的に」

「お前、まだ高校生だろう。それなのに将来を決めていいのか?」

「うーん、そこまで深く考えてなかったけど、でも、それでもいいと思っている」

「分かった、俺は手を引く。後は二人で幸せにしてくれ。一応、応援してやる。くそっ」

「くそって、何だよ。失礼だな」

「そういう気分なんだよ」

 信二が毒を吐く。

「それは信二の言う通りだ。今日は、俺も信二に同意する」

 真一も信二の味方に付いた。

「啓太郎さん」

 達也は、啓太郎に助けを求めた。

「すまないが、この場に達也くんの味方はいない」

「げっ」

「お待ちどおさま。あれ、何かありました?」

 全員で首を横に振った。

 食事が済んだら、美姫が食器を片付けるのと代わりに、飲み物を持って来た。

 そこに信二が恐る恐る聞く。

「あの、美姫ちゃん…」

「はい、えっと、どなたでしたっけ?」

「前に君のお母さんが入院していた病院で会ったじゃないか。達也と一緒に居た信二だよ、新村信二」

「あ、ああ、思い出した。そうでしたね」

 美姫はコロコロ笑う。

 その笑顔は、ここに居る全員を癒すには十分だ。

「それで、達也が君と付き合っていると言うんだが、嘘だよね」

「本当です。たっくんは、私の大事な人です」

「……」

 それを聞いた信二は、何も言わない。

「これはサービスですから」

 飲み物を出しながら、美姫が言う。

「飲み物以外は達也の奢りな」

 信二が、ちょっと怒ったように言う。

「えっ、何で俺?今日は電気工事士合格祝いで、奢ってくれると言ったじゃないか」

「こんな美人の彼女が居るというだけで、奢りだろう」

「そうすると、美姫とのデート代が無くなる」

「私はたっくんと一緒に入れれば、お金を使わなくても大丈夫だから」

「もう、熱い、熱い。分かったよ、達也には奢らせないよ」

「信二さんって、良い人ね」

 美姫は、笑顔でそう言うと、向こうへ行ってしまった。

「くそっ」

「ははは、信二、振られたな。しょうがないから、ここは達也君の合格祝いと結婚が決まったこと、それに信二の失恋の癒しと言う事で、俺が出そう」

「悪いな真一」

「啓太郎の分は知らんぞ」

「何だよ、俺だけ自腹か」

「お前に、奢ってやる理由はない」

「げっ」

 啓太郎がこけた。

「ははは、冗談だ。昼飯ぐらいで、破産はしないさ」

 泣き顔の信二と幸せそうな達也、それを見守る真一と啓太郎で中華のランチが過ぎて行った。


 幸せな達也に引き換え、美姫の方は学校では村八分状態だった。

 既に茶道部には顔を出していないが、教室では誰も美姫に声をかけようとしない。

 美姫の方もそんな状態は肌で感じていて、自分から誰かに話しかけると、相手も村八分にされるかもしれないと思い、話しかけなかった。

 ひとつ、良かったのは、暴力的ないじめがなかった事だった。

 精神的なものだったら、達也が居る事で耐える事が出来ると思った。

 しかし、達也は美姫が学校で同級生から無視されていることは知らない。

 12月に入り、寒くなって来た頃だ。達也もバイクで学校に行くのは辛い時期になってきた。

 そんな時、学校から家に帰って来ると、母が出かける用意をしていた。

「どうしたの?」

「達也、いい時に帰って来たわ」

「お母さんのところのお爺さんが倒れたって電話があって、母さんと父さんは今からお爺さんの所に行かないといけないから。あなたは今から早紀を迎えに行ってくれる?」

「えっ、俺が?」

「お父さんは会社から直接行くって」

 早紀は浜松市内にある学習塾に通っている。母は達也に最寄りの駅まで、迎えに行ってくれというのだ。

 母方のお爺さんと言えば、既に90歳を過ぎているハズだ。

 達也は時間を見計らって、早紀用のヘルメットを持って家を出て、駅で待って居ると、早紀の乗った電車が入ってきた。

 改札の前で待って居ると、早紀と一緒に理恵も出てきた。

「お久しぶりです。先輩」

「ああ、お久しぶり」

「電車で偶然に出会ったの」

 早紀が、説明してくれる。

「先輩、美姫先輩と付き合っていることで、美姫先輩が辛い立場に立っているようですよ」

「えっ、どういう事?」

「それは直接、聞いた方がいいと思います。私は母が迎えに来ているので、これで失礼します」

 理恵はそう言うと、停まっていた軽自動車の方に行った。

「早紀、どういう事なんだ?」

「さあ、私も今聞いたの、美姫姉さんが辛い立場にいたら我慢できない」

 達也は早紀をバイクの後ろに乗せて家に帰った。

 夕飯は母が支度してあったので、早紀と暖めて食べた後に達也は美姫に電話した。

「今日、ある人から美姫が学校で辛い立場にあると聞いたけど、本当か?」

「誰から聞いたの?」

「それは、例え美姫でも言えない。ごめん」

「そうね、私、学校で無視されているの」

「それは、何でだ」

「うん、たっくんの彼女を奪ったとかで」

 達也は美姫のその言葉で、理恵との事を思いだした。

 理恵の事を振ったことで、美姫が悪く言われているんじゃないか。

 たが、そんな事で学校内で無視するか。ほぼ、男子校の達也には分からなかった。

「俺に出来る事があれば言ってくれ」

「たっくんに出来る事?そうねえ、お正月に初詣に一緒に行ってくれる事かな」

「えっ、初詣に?」

「それと、そちらのご両親に新年のご挨拶と」

「それなら、俺も美姫のご両親に挨拶に行った方がいいかな」

「そうねぇ、お互いその方がいいかも。両親の心証が悪くなるとこの先、困るかもれないから」

「クリスマスはどうする?」

「クリスマスも店は休みじゃないから…」

 それは美姫も手伝いをするという事だろう。

「そうか、でも、美姫は夜遅くまで手伝いはしないだろう」

「しないけど」

「なら 25日の日曜日にケーキを持って行くよ」

「うん、分かった」

 電話を切ると後ろに早紀が居た。

「お兄ちゃん、聞いたよ。私も連れて行って」

「えっ、早紀はお邪魔虫じゃないか」

「いいじゃない。お兄ちゃんが変な事をしないか監視役だよ」

 早紀は最近、ませて来た。


 25日に達也はバイクの後ろに早紀を乗せて、美姫の家に行った。

 すると、美姫が2階の自宅に案内してくれる。

 達也は、この部屋に来るのは2度目だ。前に来た時は、美姫の両親に交際の許しを乞う為だった。

 早紀も達也の後ろについて来た。

「失礼します」

「はい、どうぞ、そこに掛けてね」

「あのう、これ。近くで買ってきたもので申し訳ないですが…」

 達也はケーキの入った箱を美姫の母に出した。

「あら、申し訳ないですね」

 達也の家の周辺に洋菓子店なんて洒落たものはない。ケーキを買うのなら浜松駅近くしかない。それに、ケーキの入った箱をバイクで持ってくるのは、それこそ、芸当になってしまう。

 達也と、早紀がテーブルに付くと、美姫と美姫の母が、予め作ってあった料理を出してきた。

 テーブルの上は料理でいっぱいだが、なんだか全てが中華料理だ。

 まあ、中華料理店だから仕方ないのかもしれない。

 達也と早紀はお腹いっぱい食べたが、それでも全部食べ切れない。

 美姫の母は残った料理をきれいに仕分けし、数個のタッパーに入れてくれ、それを更にバッグに入れ、達也たちに持たせてくれた。

「それじゃあ、ご両親にもよろしくね」

 美姫の母はドアの前で、達也と早紀にそう言う。

「今日はごちそうさまでした」

 達也が頭を下げると早紀も達也に続いて、頭を下げた。

 家に帰り、早紀が背負って来たバッグを見ると、母が目を丸くしている。

「あら、まあ、こんなに」

 母は貰ったものを冷蔵庫に入れた。明日の朝は、きっとこれだろうなと達也と早紀は思った。

 達也は、冬休みに入ると、郵便局の配達のバイトをするようになった。

 美姫も相変わらず、店の手伝いをしていて、そう会う時間もない。

 二人の連絡は、夜の電話だけだ。

「お正月、何日がいい?」

 美姫は初詣の日を聞いて来た。

「2日はバイトが休みだから、そこがいいかな。そっちは?」

「お店は3が日は休みだから。でも、元日は家に居ないと…」

 結局、美姫との初詣は2日に決まった。

「また、早紀が行くと言い出すかもしれない」

「あら、私はokよ。早紀ちゃん楽しいし」

「もし、そうなったら悪いな」

「フフフ、そんな事ないって」

 クリスマスが終わると正月は直ぐだ。

 そして、2日になると、美姫が達也の家の近くの駅まで来た。

 いつもは達也が迎えに行くが、今日は母が軽自動車で行ってくれた。

 その車には、達也と早紀も乗っている。

「家族全員で来る事はないだろう」

 達也がそう言うが、女性陣の「まあ、いいじゃない」の一言で、達也は何も言えない。

 達也が改札の所で待って居ると、コートを羽織った美姫が出て来た。

「母さんが、車で迎えに来ている」

 達也の言葉に、少々顔を強張らせた美姫だった。

「失礼します」

 美姫は後部座席に早紀と並んで座る。

 美姫が達也の家に着くと、既に父は酒を飲んでいた。

「お父さん、まだ早いでしょう」

「正月だからいいじゃないか」

「まったく、もう」

 母は台所に行く。

「私も手伝います」

 美姫も母に続いて、台所に行く。早紀もそれに付いて行った。

 母たちが、おせち料理を運んできた。これは美姫が来ると知った母が年末の時から準備していたものだ。

 こんな料理は、達也も年に一度見るかどうかの料理だ。

 母の力の入れようが、分かる気がする。

「それで、午後はどうするの?」

「お昼が終わったら初詣に行く」

 初詣と言ったら、近くの神社しかない。歩いても10分くらいだ。

「そう、それなら二人で行ってきなさい」

「三人だもんね」

 早紀が、一緒に行くと言う事だろう。

 達也は美姫と早紀を連れて神社に行った。

 2日なので、既に初詣の人は少ない。近くで、火を焚いている人々がいるだけだ。

「ねえ、お兄ちゃんは何をお願いしたの?」

「まあ、事故に会わないようかな、交通安全だな」

「美姫姉さんは?」

「えっ、私。それは秘密かな」

「えー、まあ、大体分かるけど」

 歩いていると社務所の所で、お札やお守りを売っている。

「これって、いいんじゃない?」

 早紀が手に取ったのは「安産祈願」と書かれていたお守りだった。

 それを見て、美姫が顔を赤くした。

「早紀、まだ早いだろう」

「ホホホ、いいじゃない」

 早紀は、美姫をからかっている。


 家に帰ると、母が美姫の家のタッパーに、おせちの残りをきれいに並べて入れてあった。

「美姫ちゃんの家のタッパーで悪いけど、余ったおせちを持っていってね」

 母は、タッパーをバッグに詰めた。

 美姫は自分のバッグと、料理がいっぱいに詰まったバッグを持って、ちょっと辛そうだ。

「それでは、ありがとうございました」

 美姫は、そう言って浜松行きの電車に乗った。

 冬休みが明けると達也は自動車学校に通う。元々バイクに乗っていたので、交通法規は知っていた事もあって、2月中旬には免許を取った。自動車の免許の交付には2週間程かかる。達也が車の免許を手にしたのは3月だ。

 今は、母の軽自動車に初心者マークを付けて走っている。

 その横には准看護婦の試験に合格した美姫がいる。

 まだ、たどたどしい運転ではあったが、それでも今まで、会う事に制限があった二人にとっては、毎日会える事が幸せだった。

 車の免許を取ってからは、達也はバイクに乗らなくなった。母が車を使う時以外はバイクには乗らない。

 それまで、バイク一辺倒だった達也の生活も変わった。

 だが、意外と信二はバイクに乗っている。それは、信二が使える車が無いというのもあるが、信二自体がバイクを好きだというのもあるのだろう。

 信二の兄の真一も未だにバイクに乗っている。

 あれから、裕子の事は聞いていない。裕子は、どうしているだろう。

 4月になると達也は新入社員として東海電気工事に入社した。美姫は看護学校に通っている。

 2年後、美姫は看護婦になり、市内の大手病院に就職した。

 それから3年後、達也と美姫は、細やかな結婚式を挙げた。まだ23歳の若い夫婦だった。

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