第13話 お腹が空いたのだぞ
玄関の横には、こんもりとした穴ができた。巨大モフモフの家である。
「フム。なるほどの。ただ、そりゃ10年前の話じゃねーな。少なくとも100年前にはこの村の開拓がはじまっているからな。」
冒険者であるじーじさんを招いて、巨大モフモフについて意見をもらっている。巨大モフモフは大きすぎて部屋に入れないため、庭の窓からリビングを覗きながら会話に混ざっている。
「ワレが冬眠する前には、お前らのような生き物はいなかったぞ。」
「だったら120年以上前だなー。この村を開拓し始めたころは、ここら辺は蛇の森っていわれていてな。」
「蛇?!そうだぞ!あの気持ち悪い生き物が森にあふれたので冬眠することにしたんだぞ!」
「ルビースネーク。その皮は宝石より価値が高くてな。王都におろすために、3つの村が作られた。まぁ、取り尽くすと同時に2つの村が廃村になったがな。」
「そうか。もう!いないんだな!」
「で、こいつはバカでかいが、クアドロラビットだな。」
「ワレハ森の
蛇に恐れをなして冬眠したんだよね…。そもそも、誰に名前を呼ばれてたのかな?
「で、こいつの処分をどうするかって話だな。」
ガビーン!
「そ、そんな話じゃないぞ!腹いっぱい食べる方法を聞いてるんだぞ!」
とりあえず、昨日は、ビッグボア半分の肉を与えたが、巨大モフモフの言う通り全然足らないのだ。
「あー。そうだった。そうだった。取り敢えず、今から森の見回りに行くからついてこい。自分の食いぶんくらい、自分でとれんだろ?」
「ばぶ!(森にいってみたいのじゃ!)」
「う!(森の観測も必要です!)」
「ネラとアイは留守番してようかー。森は危ないし。」
「ん?あー。昨日、森を確認したがそれほど危なくねーぞ。じーじも一緒だし森にいくか?」
「ばぶ!(いく!)」
「う!(いく!)」
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