第12話 ワレハ偉大なペット
巨大な魔物はネラに従属したので、昼寝が済んだ子供たちと家に帰ると。
「パパ?!ネ、ネズミなんて連れて帰ってこないでよ!!」
「ママ…。違うんだよ、コレは…。」
「そうである!ワレハ偉大な…」
「ネズミは黙って!いいパパ!動物には病気がいっぱいあるのよ?ネラとアイはまだ赤ん坊なの。病気になったらどうするの?(心配で心配で…。)」
「失礼な!ワレハ…」
「黙りなさい!泥だらけで真っ黒じゃない!ネラとアイまで真っ黒に!」
「ばぶ。(マーマを見てると尻がきゅっとなるのじゃ?!これはなんじゃ?!)」
「う。(はい。なんだか、縮こまりたくなります。)」
「クリーン。ネラとアイー。キレイキレイしたよー。これから、ママとお風呂入りましょうね。」
クリーンの魔法により、真っ黒だった双子からパラパラと汚れが落ちる。
「ばぶ?!(これはすごいの?!)」
「う!(超高度な魔法です!もう一度見たいです!)」
魔物のお腹に手をあてる。
「いいよ。パパが見せてあげるね。クリーン。」
手を当てた所だけ薄っすらと茶色になる。
あれ?すごく張り切って全力クリーンしたのに汚れが落ちない?どんだけ汚れてるの?!
「ばぶ!(わかったのじゃ!クリーン!)」
「う!(解析しました!クリーン!)」
「「うわっ?!」」
ピカッ!!!
双子を中心に汚れが吹き飛ばされていく。そこに立っていた真っ黒な魔物はピンク色のモフモフへと生まれ変わり、角に見えていたものは大きな4つの耳であった。
「まぁ?!かわいい?!(でも、ちょっとブサイク??)」
「おおー。これぞ!10年の眠りより覚めしワレの真の姿!」
「これなら飼ってもいいわ~。お風呂に入ったらネラとアイの食事と、パパたちにはおやつよ~。(モフモフよ~。)」
「食事か!ワレはビッグボア2体でよいぞ。」
ピシィ!!!っとママの顔がひきつる。
「パパ、捨ててらっしゃい。」
「「?!」」
「うちは子供が生まれたばかりで、大食漢をペットにするゆとりはないの。捨ててらっしゃい!」
バタンと扉がしまり、ママと子供たちが消え、玄関前に俺と巨大モフモフが残される。
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