第124話函館から帰宅後の村の様子
予定より大分遅く函館から俺たちは帰ってきた。
村では函館奪還作戦が衛星放送で見ていたらしい、俺がアイシスで飛び回っていたのが中継されたらしく、俺の戦う姿を初めて見た人たちに、ちょっと尊敬されてしまった。
でも、一番の話題はドラゴンだ。多分世界中がドラゴンの凄さを認識しただろう。
核兵器すら耐えうる体に、あの強力なブレス、国連が健在なら日本は国連で吊し上げに有っていただろう。
総理の話じゃアメリカが、掌を返したように、同盟国として共同で街の奪還をしようと持ちかけて来ているらしい。
流石、自国ファーストな国だ。 俺は当分出張はお断りだ。
日本も東南アジアの国と上手くやってるみたいだから、いまさらアメリカにすり寄る必要も無い。それと中国や韓国から上から目線で助けろって言ってきてるみたい、いまさら反日国を助ける余裕なんて無いよな。
韓国からの難民と言う名の略奪者の上陸阻止だけでも負担なのに、中国なんて自称執行部が乱立して日本政府もどこと交渉していいのか解らないようだ。
政府も俺たちにも奪還作戦の参加要請はしてこないだろう。
東京で函館と同じことが起きれば、今まで都市を守りながらの作戦が無駄に成るからな、あんな状態に成るなら、自衛隊に陸上戦をやらせないで、空爆していればもっと被害が少なかっただろうに。
まっ、政府も都市部に残された人も居るかもしれないと空爆出来なかったんだろうけど、都市部のゴミゴミした隠れるところの多い中、人間がモンスターに勝てる訳が無い。
実際、狼などの猛獣系モンスターや、ラプトルのような恐竜系モンスターの被害が一番多いらしい。
東京奪還作戦が休止に成ったのも、マンティコアような猿顔の猛獣の群れに歯がたたなかったかららしい。
初期の東京奪還作戦はモンスターの物量で多くの殉職者をだしたようだし、23区の9個のダンジョンから溢れだしたモンスターは相当な数だろうから、建物を守りながらのなんて最初から無理なんだよ。
どちらにしても、俺はブルネイと函館で疲れたし、奥さんたちも労ってあげないといけないからな、それにマリアからも帰って来るのが遅いと怒られたし、雪やアナトが俺にベッタリだしね。
子グリフォンたちも見ないうちに大きく成って少し飛べるように成ってたし、牛と羊のモンスターが子供を産んで、歩美が子羊に興奮してた。
妃鬼は洋服着てるから変化は解らないが順調なようだ。
妃鬼を見て、義母さんズが孫か欲しいとせっつかれて、避妊を止めたがこればっかりは成り行きに任せるしかない。
ただ、問題はドラゴンたちなんだよな、小さく成っているから問題は起きて無いし、村の人間とも仲良くしてるけど、ドラゴンって個性豊かなんだよな。
「このままでは、俺の邪悪な力が暴走してしまう」って言ってるドラゴンが居たから、心配してクレアに聞いたら、「あやつは妄想の気が有る」って言われちゃったよ。
ドラゴンでも中二病を発症するんだと関心してしまったよ。
でも最初焦ったよ、だってあのドラゴンが蟻の巣にブレス吐いたヤツだから、なんか有ったのかと。
でも、楽しそうに遊んでいるから大丈夫だろ。
ポーション研究も順調に進んでいると報告を貰ったが、新たな発見などは無い。
実験調査には時間が掛かるようなので、素人の俺は見守ることした。
でも、免疫力を上げるポーションは、難病などにも効果が有りそうだと胸を張って自慢していた。
ただ、いまだに臨床実験に至っていないようで、結局日本は新薬開発の遅さは変わらないようだ。
それでも、怪我の治療用のポーションの生産は順調なようで、ダンジョンからの薬草採集も採集部隊が頑張ってくれて、政府からの燃料や魚介類がかなり備蓄できてるようだ。村の人たちの食卓を豊かにしている。
当分は村が平和で有って欲しい、俺のためにも。
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