第104話ドラゴン襲来


ワイバーンは立川基地で逃げ惑う人間に襲い掛かっていた。




立川の男達もワイバーンに対し銃器で応戦するも、通常の銃器ではワイバーンにダメージを与える事は出来なかった。




立川のクーデターを見守っていた、自衛隊特殊部隊も住民避難の為にワイバーンに対し攻撃を開始した。




「各隊員に告げる、特別事案の為、特別弾倉の使用を許可する」




隊員達はワイバーンに対し攻撃を始める。




「大曽根さんが救援に向かっている、倒さなくて良い、民間人を逃がす時間を稼げ」




隊員達の特別弾倉でもワイバーンには大したダメージを与える事は出来なかったが、ワイバーンは隊員達に目を向けさせる事には成功した。




同時刻東京上空では、ドラゴンを刺激しないようにF-35Jは高高度を飛行して立川に向かっていた。




しかし、人間を超える聴覚を持つドラゴンに察知されてしまう。




F-35Jに向かうドラゴンは直ぐに衛星で監視していた隊員からパイロットに告げられた。




しかし、パイロットに伝わった時にはもう立川基地に向かい高度を下げている時で有った。




立川では特殊部隊がワイバーンを引き付け撤退戦を開始していた。




その時、ワイバーンに1頭のグリフォンが現れ、凄いスピードでワイバーンの翼を切り飛ばし、バランスを崩した墜落するワイバーン。




その光景を見た、隊員や住民達から歓喜が上がる。




しかしワイバーンは歓喜を上げる住民を襲い掛かろうとした、でもそんな事は想定済と、雅也はワイバーンに稲妻を喰らわせる。




痺れて動きの鈍ったワイバーンに対し、雅也はグリフォンから飛び降り、ワイバーンの頭に聖剣を突き刺しとどめを刺した。




歓喜を上げる住民達はワイバーンに近づく大勢の野次馬達が集まって来た。




その時上空から爆音が近づいて来ると、皆が上空に目を向けると2機の戦闘機が飛んでいた。




F-35Jはドラゴンを引き付けようと急上昇するが、ドラゴンの目には地面に転がるワイバーンしか見ていなかった、戦闘機はドラゴンを引き付けようと機銃を撃つがドラゴンはワイバーンに向かい降下していく。




迫り来るドラゴンに野次馬達は恐怖し逃げ惑う、しかしパニック成った野次馬達は恐怖その場で座り込む者や泣き叫ぶ子供が取り残され、誰もがこれから起こるだろう光景に恐怖した。




逃げ惑う人々にドラゴンに、雅也はグリフォンに股がりドラゴンに向かう、しかしドラゴンは雅也にも目もくれずワイバーンに向かう。




雅也は人々を守る為に、ドラゴンの真上からドラゴンの頭上にコンテナを落とした。




ドラゴンの頭に当たりバランスを崩し墜落する中、新撰組とグリフォン達は逃げ遅れた住民を救出にあたった。




そんな新撰組達に対しドラゴンは体を起こしブレスを吐こうと口から炎が漏れ出す。




「皆、逃げろ」




雅也はグリフォンから飛び降りドラゴンに飛び掛かる。


しかしドラゴンは予期していたのか、ドラゴンは振り向きざまに雅也に噛みついた。




雅也はかわそうとするが脇腹に牙が刺さりドラゴンの口から逃げられ無く成った。尚も雅也を噛み殺そうとドラゴンが口を開ける。




雅也は最後の力を振り絞り、ドラゴンの口の中にコンテナを放り込み、聖剣を持ち代えドラゴンの頭に聖剣を突き刺した。




「死ねーー!!」




しかしドラゴンも最後の力で雅也を噛み殺そうと襲い掛かった。




「ドラゴンと相討ちか、皆ごめん村を頼む」




しかし雅也が最後に見た光景は真っ白なドラゴンが向かって来る光景だった。




「皆逃げ・・・・」




雅也はそこで意識を失い、それを見た新撰組は発狂するように真っ白なドラゴンに向かう。




すると真っ白ドラゴンは。


「勇敢な人間よ、我は争うつもりは無い」




しかし正気を失った彼女達は止まらなかった。




ドラゴンは彼女達を睨みつけると、彼女達はその場で動けなく成った。




「まだ間に合う、この男を助けたければ我に任せろ、勇敢なドラゴンスレイヤーを簡単には死なせはしない」




ドラゴンに睨まれ動け無く成った彼女達はその場で座り込み、黙って見守るしか出来なかった。




真っ白ドラゴンは白い煙りと共に人間の女性に姿を変えドラゴンに近づいた。




女はドラゴンの口から雅也を引きずりだし、地面にそっと寝かせ、女は雅也を寝かせると死んだドラゴンに近づき、ドラゴンの胸に手を突き刺し、ドラゴンからバスケットボールサイズの赤い魔核を取り出し、今度は自分の胸に手を突き刺し何かを取り出した。




女は取り出したなにかと魔核を合わせると、目映い光りに包まれた小さな光りの玉に変る、その時には女の胸は傷一つ無い状態に戻っていた。




その玉を雅也の胸に埋め込んだ。




彼女達は腰が抜け、その光景をただ見ている事しかできず、不思議な光景を見守った。




雅也は胸に光りの玉を埋め込まれると、口から血を吐き出し、全身を焼かれるような痛みで一瞬目を覚ますも、そのまま気を失った。






雅也は夢を見ていた。


「マスター、マスター」




「あれ、ナビなの?」




真っ暗な部屋の中で目の前に光りの玉が浮かんでいた。




「はい、ナビです」




「ごめんなナビ、俺死んじゃったよ」




「マスターは生きてますよ」




「俺、ドラゴンに食われて死んだはず」




「大丈夫ですよ、マスターは助かりますよ、でもナビはマスターとお別れです、でもナビはこれからもマスターの中に居ます、お話し出来なくなるけど、ずっとマスターの中に居ます、ナビはマスターと冒険出来て幸せでした」




「ナビ待ってくれ、まだ聞きたい事が」




「ナビー」




叫びと共に目を覚ますと、目の前に涙で抱きつく彼女達がいた。




俺は覚醒してもなにが起きたのか思い出せず、辺りを見渡すと真っ白な長いストレートの髪に金眼の女性が目に入る。




その女性は彼女達を俺から引き離し、俺の胸に手を当てた。




胸が段々暖かくなり、体全体に暖かさが伝わると、急激に熱が高まり焼かれるような痛みで俺はまた意識を失った。








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