第47話レベル11ダンジョン③


31階層に降りるとそこは森のダンジョンだった。




俺達はまた森のダンジョンかと思っているとマリアが。




「この森は不用意に木に近づくな、トレントが居るから気をつけるんだよ」




「マリア教えてくれて、ありがとう」




前方から50㌢は有りそうな蜂が向かって来る。




「蜂は殺すな、偵察に来ただけだから下がるわよ」




俺達はマリアの指示に従いゆっくりと下がり出したが蜂はなおも近づいて来る。




「大丈夫だ、巣に近づか無ければ攻撃はしてこないから」




俺達は蜂くらいと思いながらも離れるが、楓に蜂が近づくとパニクって蜂を切り殺してしまった。




「走って階段まで戻るわよ、急いで」




俺達は走り出したが後ろから、ぶーんと羽の音と共に蜂が何匹も向かって来る。




マリアが楓を守る様に指示を出し俺達は蜂と戦いだした、蜂は俺達を無視して楓に襲い掛かる。




マリアが楓に近づく蜂を爪で叩き落とし、俺達も蜂を切り殺した、かなりの数を殺したところで蜂達は逃げて行った。




マリアが言うには働き蜂を殺すと攻撃蜂が蜂の体液の臭いを嗅ぎ付け襲い掛かって来るらしい、ただ巣に近づくか働き蜂を殺さなければ攻撃してこないし、下手に巣の近くで攻撃すれば何百匹の蜂が襲い掛かって来るから蜂を殺してはいけないと教えられた。




俺達は30階層主の部屋に戻り、洋服を着替え体も武器も綺麗にして臭いの痕跡を消した。




珍しく楓がしおらしく落ち込み、皆に謝った俺達もそんな楓を励まし再度31階層に。




マリアの先導で31階層を進むと木が動きだした、俺が一番近くに居たので聖剣で切ると簡単に切り倒せた、俺は拠点で散々木を切って来たからなのかトレントはとても弱かった。




トレントは直径40㌢位の杉か檜木にしか見えない顔も無いし動きも遅い、薪にするには良さそうだ。




それから俺達は蜂に何度も接触したが、楓もマリアの側で何とか耐えた、それでもトレントやコウモリや芋虫のモンスターに出会ったがどれも蜂に比べて遅く弱かった。




無事に階段を見つけ時間がかかったが何とか36階層までたどり着いた、すると前方の木に体調50㌢位の蜘蛛がへばり付いていた、蜘蛛は俺達に気がつくと木からジャンプして、空中で尻から白い何かを吐き出した。




恋花は避けきれず、手と体にくっつき身動きが出来なく成った、直ぐにマリアが恋花を庇い蜘蛛は近づけないが、蜘蛛はピョンピョンジャンプしながら粘着物を吐き出し、俺達は避けながら攻撃するが、蜘蛛は距離を稼ぎ攻撃をさせない。




俺は下がり出発前に石川姉弟から貰ったモンスターの素材で出来た矢を取りだし蜘蛛に放つと蜘蛛に刺さりトドメに歩美が刺し蜘蛛を倒した。




しかし恋花は蜘蛛が出した粘着物から抜け出せないで居た。




「蜘蛛の足の爪でくっつかないで切れるから」




マリアに教わりながら蜘蛛の足で粘着物を切ると簡単に剥がせた。




嫌がる楓以外は蜘蛛対策に蜘蛛の爪を持つ事にした、それと遠距離攻撃の為に恋花と美咲は弓を装備してもらった。




それから蜘蛛を見つけても矢で遠距離から攻撃し、木に張り付けトドメを刺す事で蜘蛛を退治して進んだ。




長かった森のダンジョンを抜け、40階層主の部屋にたどり着いた、中には体長3㍍は有りそうなダンゴムシが居た。




近づくと丸まり転がって向かって来る、俺達は運動会の大玉が向かって来る恐怖を味わいながらダンゴムシを切りつけるが、聖剣ですら切れない、マリアも前足で弾くがダメージを与えて要るか解らない。




マリアが弾きながら壁際に追い込むが逃げて、俺達の方に向かって来る、ダンゴムシも距離を取り休むところを見るとダンゴムシも永遠に転がり続ける事は出来なそうだが、俺達の体力も持つか解らない、マリアなら体力勝負で勝てるけど、今の俺達はマリアの邪魔でしかない、考えろ何か良い方法は無いか。




大玉の継ぎ目が弱点なのは解るが回転が速すぎて狙えない、何かで止められ無いか、そうだ。




「歩美、来てくれ」




俺は2台のブルドーザーを出し、歩美と俺でダンゴムシを追い込む事にした。




流石のダンゴムシもブルドーザーの質量には勝てず、ブルドーザー2台とマリアに追われ逃げ惑うがやっとの事で壁に押し付けた。




それからダンゴムシの継ぎ目に剣を何度も射し込み、長かった戦闘に勝利した。




この日は流石に疲れ、ここで休む事にした。








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