第35話新たな刀製作




農作業が本格的に始まり、バリケードもより強化されてきた、自衛隊の皆さんがバリケード製作を手伝ってくれて本当に助かった、最近は俺達と自衛官の関係は良好だ、それでも拠点内に武器は持ち込ませないが、行動に制限はしていない。




隊員達はここがオアシスと感じて、涙を見せる隊員も居る、彼らも給料も出ないのに、一生懸命に働き皆を助けたいと思い働いて居るのに、避難所に行けば市民の不満の矢面に立たされ、本当に大変だと思う。




それでも離脱した一部の隊員も勿論いるらしいが、偉そうな言い方だけど、本当に良くやっていると思う、頭が下がる。




先日何て電源車まで用意して生コン工場を稼働させ、うちだけでは無いが生コンを届けてくれたし。




そのお礼も兼ねて、先日入手した材料で大量のパンを焼き、隊員に近くの避難所にパンを届けて貰った、隊員達は自分達は食べずに配るので無理矢理拠点で食べさせてから向かわせた。




そんな良好な関係を築きある時、モンスターに食べられずに居た、牛や豚を連れて来てくれた、これまで手をつけられなかった畜産も始まり、隊員達の助けも有り拠点は充実していった。




今じゃ俺が引っ越して来た時からは考えられない位拠点も変わった、風呂やトイレも増え、堅牢なバリケードいやもう城壁だな、田畑に家畜小屋まで有る、本当に変わった、俺1人じゃとても出来ない、あの時新撰組に 打ち明けて本当に良かった。




そしてついに北海道の猪系ダンジョン攻略の知らせが届いた。




900以上有るダンジョンのたった一つだが、総理大臣を始め関係者はモンスターの氾濫以降、始めての嬉しいニュースである、他の地域もレベルの低いダンジョンから攻略を開始したらしい。




俺はこれが策略でも良いと思い、皆と相談して熊系ダンジョンに挑む事にした、ただし前回の戦闘で武器に不安が残るので、俺は新たな武器作成にかかり、新撰組はスケルトンダンジョンでレベル上げをする事に。




俺は鍛冶小屋にこもり、モグワイや他のモンスターの素材を使い製作する事に、しかし上手くいかない、鉄は切れてもモグワイの革は切れない、全く切れない訳では無いが何度も同じ場所を斬らないと切れない。




モグワイの革で悪戦苦闘している姿を見て、恋花のお母さんがモグワイの革で防具を作りたいと持ち掛けてきた。




爪や牙は渡せ無いが、革ならとお願いした、そしたら今度はモグワイの革を加工するのに、丈夫な針とハサミが欲しいと頼まれ、ハサミは作れないので小刀と針を作る事に、針は難しく何度も試行錯誤して、何とか猪の牙を芯にして作る事ができた。




俺は針を作る時に思いついたやり方を、今までの考えを捨て、金属に混ぜるのでは無く刃の部分を素材その物を使い、鉄とモンスターの素材の複層構造で作る事に、しかし素人の俺は簡単にできる筈も無く、それでも鍛冶小屋にこもり没頭した。




そしてついに出来た、刃はモグワイの爪、金属は斬鉄刀と同じ物を使い、接合部にモグワイの毛とスケルトンの骨を使い完成した。




しかし、モグワイの素材が足りず4本作るのがやっとで有った、槍はモグワイの牙で代用し作る事が出来た。




この刀は刃の部分だけ黒く半透明で光にかざすと光、刃紋が浮かび上がる、美しい刀が出来た。




モグワイの革がスパスパ切れ、モグワイの革を笑ながら切っていたら、子供達にどん引きされた事を雅也は気づいていない。




刀の名前をどうしようか考えたが、俺にはネーミングセンスが無く、斬鉄刀2でも良いかと思ったら彼女達からダメだしをくらい、皆で意見を持ち合い決める事にした。








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る