第49話 炭酸水シャカシャカ

 通販で炭酸水をまとめ買いしたら、キャップに「吹き出し注意!」と書かれていた。強炭酸なのかな?

 とりあえず数本冷蔵庫に入れて、冷やすことにした。


 翌朝──。

 寝坊した私は急いで支度をし、冷蔵庫から水を一本取り出すと、鞄に放り込んだ。

 駅まで走る、走る──。

 ハァハァ…息を切らして最寄り駅に辿り着くと、喉の乾きを感じたので水のキャップを勢いよくひねった。あっ、しまったこれ炭酸水だった…。


 次の瞬間、プッシュー!!ともの凄い勢いで水が零れて……

 あれ、来ない?なんで!?

 と思っていたら水が喋った。


「水、零れるかと思うとったやろ?んな訳あるかいな!零れるのは吹き出しやで吹き出し。まぁ言葉って訳や」

「なんやポカーンやな」

『……』


 私はそれを凝視し、果たして飲んでいいものかと顔を近づけた。


「これ、賞味期限切れとるで。まぁ嘘やけど」

『びっ、びっくりした~!!』

 私が吹き出した──。

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