第18話 殺グルト事件

 ピンポーン!インターホンが鳴った。


「私は小腸大腸大事に仕様協会の者です」

ドアの前には一人の女性が立っていた。

 続けて、「私はお母様の清美さんに依頼されて今日ここに来たのです」と母の名前を言ったのでドアを開けた。

 早速名刺を渡され、大至急3日分の着替えを用意してと言う。

「母は私に何て言ったんですか?」

「あなたのヨーグルトの食べ方がまるでなってないので指導してくれと連絡が来たのです」


 この頃は全ての人間にICチップが埋め込まれていて、何を食べたかまで親族には知られているのだ。


「あなたは空腹の状態で一日二回ヨーグルトを食べている。その食べ方だとせっかくの乳酸菌が胃酸で殺されて、全く意味を成してないのです!」半ば切れ気味に言われた。


「ですので今日から3日間、正しい摂取の仕方を我が施設で学んで頂きます!あなたの会社に有給申請は出しておきました」

 そう言うと支度のできた私を車に乗せて、この協会の施設へ連れていった。


「所長、殺グルト犯を連れてきました!!」




※ヨーグルトは空腹で摂取すると、本当に乳酸菌が胃酸で殺されて全く意味を成さないとTVで専門家が仰ってました。

良い子は食後に食べましょう♪

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