18

「だろ? さっきとは大違いに黒焦げにならずに仕上がっている段階だ。たぶん俺の色も青色じゃねぇ……」


「まさか、そんなのありえるわけがないでしょ」


 長塚は疑わしげな目で俺を見てくる。ま、仕方ないでしょ……。


 でも、どうやらもうすぐで出来上がりそうだ。


「……そう言えば星砂の色で思ったんだが、長塚は青色、時坂は緑色。たぶん、それは性格から表される色だろう。青色は捻くれた色だろ? 緑は……そうだな、穏やかではあるが棘が刺さっているような色だろ? ほら、二人に合った色だ。そうなると、俺からして未来人である俺は、無職じゃないといけないと思うんだが……」


「じゃあ、言いたいことはそれだけ? そうならそれを確かめるといいわ」


「何ぃ?」


「長塚さん、電子レンジを開けてみて、もう、終わったはずでしょ?」


「そうだね。……で、これが君の色って事だよ」


 そう言って、長塚は俺に俺の作ったものを見せた。


 俺の星砂はさっきと変わらず真っ黒状態。これは失敗作、いや、違うのか?


「これが現実ってやつね。哀れな男だこと……」

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俺達の永遠に終わらない青春ラブコメは、終止符を打つには早すぎる。 ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ @kouta0525

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