第10話 詩・真夜中の散文詩

 夜、寝ないと思う。不安が襲って来て明日はあるのだろうか、と。朝になればなんてことない。でも、夜ってついつい付き合ってしまいがち。だって希望の見えない明日は明るい夜のような気がして。


 誰か俺を真夜中の散文詩で殺してくれよ


 そんな願いが明日にはない。一瞬の気まぐれ。だとしたら、俺には未来への地図が必要だって。朝に全て忘れる。それを繰り返す真夜中の散文詩。迷宮は夜に浮かび上がる。真夜中の散文詩。名もなき散文詩。それを俺はうまく言葉に出来なくてあがいている。朝になれば全て忘れる。

 お前は真夜中の散文詩。


 いつか俺を迎えに来てくれ。散文に紛れ込んだ最後の言葉。詩の意味。真夜中と踊れ。


 お前は、真夜中の散文詩。

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